えんじゅ:251号


2012年度 入学式






 去る4月7日、中学第27期生294名、高校30期生75名の入学式が執り行われました。
 震災から1年が経過する中で校舎をとりまく環境整備も順調に進み、30周年記念事業の1つである図書館棟の建設が本格的に始まろうとする時に、この日を無事に迎えることができました。満開の桜の樹の下で、初々しい新入生達の姿が印象に残る入学式となりました。







30回目の入学式
副校長 田村






 新入生の皆さん、入学おめでとう。特に今年は節目の30回目。30周年記念の図書館新棟工事が行われている中での入学式となりましたが、心配していた校庭の桜も、見事に咲いて新入生の皆さんをお祝いしてくれました。ご一緒に学園生活をスタート出来ることを大変嬉しく思います。
 皆さんが送るここ渋谷幕張での中学高校生活は、無限の可能性を秘めています。自分の可能性を広げ、現実のものとすべく、これからの1日1日を大切にしてください。3年間・6年間は長いようで短いものです。慌てず焦らず急がず、この機会にじっくりと考えてみるのもいいでしょう。与えられたことをするだけでなく、これからの人生まで見通し、時に応じ自分から積極的にチャレンジしてみることも重要です。色々な経験・様々な交流の輪を持って、大きな人間としての礎をしっかりと築いて貰いたいと思います。
 皆さんそれぞれが新しいスタートを迎えていますが、高き志と目標を掲げて、粘り強く取り組み、夢に向かって積極的に学校生活を送り、結果として内容の濃い充実した学校生活であったと思えるよう願っています。
 最後に、来年4月末には新棟が竣工し、また新しい渋谷幕張の形がスタートします。工事期間中は、出来る限り学校生活に影響が出ないよう配慮していきますが、ご迷惑をお掛けすることもあると思います。完成を楽しみに、その間、是非ご協力を宜しくお願いします。







期待してます
副校長 松井






 ご入学おめでとうございます。
 新しい仲間が増えたことは、とても嬉しいことです。
 さて、この学校で、いろいろとやってみたい事があることでしょう。新しい勉強や部活など不安と期待が混在しているはずです。この1ヶ月、どう感じているのでしょうか。
 学校での生活が期待に沿うものになるためには、どのような事に気を付けたらよいのでしょうか。考えてみましょう。  まず、目標。これがないと、勉強も部活も、努力の方向が決まらず、どのくらい達成されたのかの判断もできず、毎日が何となく過ぎてしまいます。大きな目標と、その達成のための、より具体的な、達成しやすい目標の二重構造が良いようです。具体的な目標は、改善を加えながら、より高い目標へ移行します。ですから、ここでは設定した目標が達成できたか、改善の方向、方法はどうかを考える時間をきちんと取ることが重要なのです。
 次は友達です。助言をもらったり、激励されたり、達成したかどうかを判定する役割を担う友人です。仲の良い、信頼できる、時には注意してくれる、頼もしい友達です。
 3つ目は、継続することで、日々の生活の記録があると、自分の生活を反省できるだけでなく、改善の方向・方策を暗示してくれます。自分の方法を改善しながら努力を続けることで、納得のいく結果が得られるでしょう。継続の大敵はマンネリ化です。そのためにも、記録を大切にして下さい。
 いろいろ述べましたが、中高の生活が充実した生活になることを期待しています。







新しい世代に
中学第1学年主任 吉田






 新しい中学生を迎え、考えることがいくつかあります。その1つを記します。
 中学では、学ぶ姿勢を新たにしていくことになります。迫られてではなく、自ら求めていく。では、何を求めるのか?この問い自体が中学・高校で学ぶ目的とも言えるでしょう。
 この数10年間を振り返ると、世の中の価値観が大きく動いています。かつては絶対的な安定感を世間で共有していました。今の時代、まさに足下が揺らいでいる中で、頼れるものを求めて世の中が右往左往していることを感じます。言い知れぬ不安の中で何を信じ、何を求めるのか?その問いの先には、頼りないながらの自分が必ずいます。自らを作っていくことを、6年間意識し続けていって欲しい。
 私たちの材料は、私たちを迷わせ悩ませる、不安要素の中に見つけることができます。例えば、歴史を学ぶとき、先も現在も見えない中で人間の存在がつながってきたことを実感します。私たちが学校で学ぶことのすべては、人間の手探りの歴史です。自然科学すらもそうです。今の私たちの生活も歴史の流れの一断面。流れから切り離して自分を理解することはあり得ない。そして、他者の中に自分を、自分の中に他者を実感するとき、表面的ではない生き甲斐も見いだされるでしょう。
 これまで支えられてきた安心から飛び出して、自分の外にある、自分たちを形作る要素の1つ1つに気付いていけること。これからの6年間が、思いがけない発見の場となっていくことを願います。







夢を語ろう
高校第1学年主任 佐藤






 中学24期生に、新たな75名が加わり、総勢348名から成る「高校30期生」がスタートした。
 高校生となった君たちには、これから多くの「自由」が与えられる。特に、高1では、第2学期に、文系か理系かを問う「科目選択」が実施され、まさに「選択の自由」が与えられる。すなわち、自分の将来は自分で選択するのである。ところで、自分の将来とは何か。それは、まさに「夢」ではないか。「ビジョン(vision)」と言い換えてもよいだろう。そこで、まず今年は、君たち1人ひとりに「夢」を語らせるところからスタートしたい。どんな夢でもよい。それこそまるで「夢のような」話でよいのだ。「こんなことありえない」、「自分には無理だ」などといった愚かな壁≠自分から作ることこそ愚かである。そして、もし目の前にどうしても邪魔な 壁≠ェあったら壊せばよい。すなわち、科目選択は大学入試をいかに無難に、かつ有利に乗り切るかを考えてするものではなく、自分の夢に一歩ずつ近づくためにするものなのである。
 未来に夢を持つのが若者の特権といわれる。何時の時代でも世の中を変えるのは若者だ。若者には自由な発想があり、それを成し遂げるために、時には無謀とも思えるような行動をすることがある。ただ、無謀とも思えるような事でも、不可能と思わないから可能となる。だからこそ、若者の特権たる夢と大いなる勇気とをもって困難に挑戦し、失敗してもくじけず、夢を追い続けてほしい。







ハーバードブックプライズ受賞






 2011年度のハーバードブックプライズが山谷さん(現高3)に贈られた。
 この賞はハーバードクラブ(ハーバード大学卒業生会)が世界の優秀な高校2年生に対して贈る賞で、著名な作家の著作が贈呈される。2010年度より渋谷教育学園幕張高・渋谷高それぞれ1名ずつに賞が贈られることになった。
 山谷さんは昨年度、6月にシンガポールで行われた高校生会議ティルトシフトサミットへの参加、10月に渋谷で行われた性感染症予防啓発運動であるレッドリボンフェスティバルの企画運営、11月の全日本高校模擬国連大会における会議監督特別賞など多くの実績が評価され、今回の受賞となった。3月24日の修了式においてハーバードクラブのヘンリー・シールズ氏より書籍が贈呈された。






ニュージーランド研修






 ホームステイ体験を中心とした研修が、ウェリントン地区(3月13日から27日)、ワイカト地区(3月14日から28日)に分かれて実施された。
 ニュージーランド到着後、期待に胸を膨らませながらも、同時にちょっぴりの不安を抱えていた生徒たちだったが、その表情を一気に明るくさせたのは、彼らを迎えたホストファミリーの笑顔だった。
 ニュージーランドの広大な自然を体験し、また人々の温かさに触れ、生徒たちは大きな成長を遂げた。2週間にわたるホームステイ生活の中では、英語でのコミュニケーションだけでなく、文化・生活習慣の違いによる様々な困難に直面する場面があった。しかし、そういった苦労を補って余りあるほどの貴重な経験をすることができたというのが、すべての生徒に共通して言えることだろう。
 この研修を通して出会った人々との交流が今後も続き、またそれが次の新たな出会いや、相互理解につながることを期待したい。

 もう1つの家族
高1 廣田 
 ゆるやかな時が流れているその国は、ほれぼれするほど美しかった。
 当初この研修への参加に迷いを感じていた私は不安と共に飛行機に乗り込んだ。しかし、滞在を終え、私は気がついた。何も恐れることはなかったのだと。
 満天の星空、広大な自然、優しい人々、明るく温かなホストファミリー。そしてニュージーランドという国の文化に触れ、私は自分の迷いや不安を力に変えることができた。
 異国の文化に触れ、人々と交流をすることで私の知らなかった自分の可能性を見つけ出すことができた。私は音楽を通じて言語という壁を乗り越え、自分の思いを伝えることができた。その経験はいつまでも私の心に残るものとなるだろう。  そして私は、もう1つの家族を持つことができた。ファミリーは常に優しく、明るく私に接してくれた。彼らに出会えて、共に時を過ごせて本当に幸せだった。滞在中、もっと英語を上手に使えたら、自分の思いを伝えられたら、と何度も思った。今後、英語の勉強により励み、いつかまたこの地を訪れ、彼らともっと深くかかわりたい。
 最後に、この研修で自分が多くの人に支えられていることを実感した。先生方や添乗員の方、両親、旅行会社の人、そして現地の人々。皆のおかげで私はこのような素晴らしい経験ができた。ありがとうございました。






シンガポール研修






 今年も3月18日から27日、7名(幕張は4名)が参加してシンガポール研修を実施しました。RI(Raffles Institution)とDHS(Dunman High School)の2校との学校交流のプログラムを中心に巡検やボランティアなど充実した内容で研修が行われました。

 シンガポール研修を終えて
高2 竹下 
 狭小な国土に多様な文化が交錯したアジアの縮図シンガポール。国民は法律による政府の厳格な統治下に置かれているが、この厳格さが今日のシンガポールを形成しているように感じた。
 また、教育面では、RIで体験した指導能力育成プログラムに代表されるように、生徒自身に焦点を当てていると感じた。文化面では、各民族と各文化が密着し、多民族の文化を尊重しながら共存する実情に驚嘆した。最先端の街ながらも、国民が「国民」であることを自覚し、各々が伝統ある文化を尊重した今日のシンガポール。
 今後の世界におけるこの国のポジションにこれからも注目していきたい。







イギリス研修






 3月18日から4月2日、渋幕高25人、渋渋高20人で実施した。主たる滞在地は南海岸にあるボーンマス。ホームステイし、語学学校アングロ・コンチネンタルの授業に参加した。1日中英語のシャワーの中にいる生活は、英国人の考え方や感性を教えてくれた。授業中、瞬きもせず集中し、先生やクラスメートのことばに耳傾ける生徒の姿が印象的であった。
 週末を中心に、オックスフォード、ロンドン、コーフ・キャッスル、ソールズベリー、ストーン・ヘンジ、そして、パリへの観光遠足も行われた。今年は常に好天に恵まれ、生徒たちは密度濃い研修を、大興奮のうちに過ごすことができた。



えんじゅ表紙へ

学校表紙(もくじ)へ

平成24年(2012)5月17日改訂