えんじゅ:253号


夢を持つ人・持たない人
進路部長 山崎





 さぁ、いよいよ夏休みだが、ちょっと学校生活に目を向けてみると、高校3年生を除いては秋の宿泊研修に向けて、班決めや行程表の作成といったことに時間が費やされていたようだ。まだ見ぬ土地にあれこれ思いを馳せるのは楽しいものだ。  旅には2通りある。予め目的地が決まっているものと、そうでないものと。これといったあてもない気ままな旅なら、今どこにいて、これからどこにたどり着くのかは重要ではない。
 一方、どうしても見たいもの、行きたい場所があれば、現在地と目的地を知ることは非常に大切なことになってくる。実は人生もこれとよく似ている。しかも、前にしか進めない道だ。1キロ前に左折すればよかったと後悔しても、その分岐点に戻ることはできないのだ。
 もし、「夢」や「目標」があるならば、「現在地」と「目的地」を確認することはとても大事になる。常に最適(最短)の経路を選択するようになり、求める場所に到着する可能性が高くなる。「夢」や「目標」を具体的に設定すれば、誰もが持っているナビゲーションシステムが稼動し始める。自分はどんな人生を送りたいか、どんなことに幸せや生きがいを感じるのか想像してみてほしい。「自分の進路を考える」ということは「自分の生き方を探す」ということだ。
 ここにおもしろい統計がある。
 ある年、イェール大学の卒業生全員に、アンケートを実施した。その内容は、
@  あなたは夢(目標)を設定していますか。
A  その夢を書きとどめていますか。
B  夢を達成するための計画はありますか。
というものだった。三つとも「Yes」と答えたのは、全体の3%に過ぎなかった。20年後に追跡調査を行ったところ、その3%の卒業生は、その卒業生の総資産の95%を占めていたそうだ。
 最後に、有名な話で恐縮だが、キング牧師(ノーベル平和賞受賞)は人種差別の撤廃と各人種の協和という高遠な理想を掲げて、リンカーン記念堂の前で演説をした。そのスピーチの冒頭が「I have a dream」でしたね。





自ら学ぶ夏を
生徒部長 菅野






 生徒の皆さんは、これから始まる夏季休業をどのように過ごそうと思っていますか。高校3年生の皆さんは、この夏の学習成果を期待しているところでしょうか。他の学年の皆さんなら、部活動を楽しみにしていたり、外部の催しへの参加を楽しみにしていたりする人もいることでしょう。
 休業中の生活を組み立てるのは自分自身です。中学生の皆さんからは、「すぐ親から言われるし…」という声が聞こえてきそうですが、やはり、中高生は自分で生活を組み立て、自分を伸ばす努力をしてほしいのです。そのための材料は宿題や部活動の中にあると思います。手伝いや旅行も皆さんの生活経験を増やし、成長させることにつながります。雑巾をしぼることの中にさえ学ぶことはあるのです。  ところで、平成19年から22年の全国統計によると、年齢別自転車事故件数のうち10歳から22歳まででは16歳が最も多く15歳、17歳がそれに続きます。原因は一時不停止、前方不注意、安全不確認が多い状況です。最近は中高生が事故の加害者となる事例も増えています。
 休業中は自宅付近で自転車を利用すると思いますが、交通法規を守り、周囲の状況にも十分注意してください。また、本校では、歩道のある学校周辺の道路を歩行する際、車道側をあけて歩行することを指導しています。このことは、自宅周辺でも自転車との接触事故を防ぐために有効です。自分だけは大丈夫という過信は禁物です。事故なく夏季休業を過ごし、誰もが元気に2学期を始められるように改めてお願いしておきます。
 なお、7月1日から千葉県青少年健全育成条例が一部改正されました。保護者に対してインターネット接続機器を適切に管理し、青少年が事件やトラブルに巻き込まれる危険性を少なくするための責務が定められました。こうした社会の動きは、さまざまなトラブルに巻き込まれる青少年が増加している背景と関係しています。保護者の皆さまにおかれましては、それぞれの家庭でトラブルを防止する対策をご確認いただき、お子様への指導が十分なされるようにご配慮をお願いいたします。







歌舞伎鑑賞教室を終えて
高1国語科 北見






 6月16日、国立劇場にて、歌舞伎鑑賞教室に参加した。内容は、「歌舞伎のみかた」を解説してもらった後、「俊寛」を鑑賞するというものであった。
 「歌舞伎のみかた」では、30分ほど歌舞伎の魅力について、大谷廣太郎さんに解説していただいた。普段は目にすることのない鳴物、役者とは違った意味で重要なはたらきをする竹本など、音楽や効果音のみを取り出した説明を、生徒たちは興味深く聞いていた。廻り舞台が回転したときは客席から歓声が上がった。
 「俊寛」の鑑賞では、登場人物の話す言葉の内容を理解するのに生徒たちは苦労したようだったが、古典の授業で習った内容を活かすことができたという生徒もいた。歌舞伎のように、役者や音楽、舞台そのものがその作品の世界観を表しており、直接視覚や聴覚に刺激を与える古典芸能に触れることにより、古典作品の新たな楽しみ方や価値を見出した者も多かったように思う。
 歌舞伎鑑賞教室を通して、「百聞は一見に如かず」ということを体感することができたのではないかと思う。今回は学校の行事としての鑑賞だったが、ぜひこれをきっかけに、様々な伝統文化の場に自ら足を運べるようになってもらいたい。





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平成24年(2012)7月20日改訂