えんじゅ:309号  


 

 

2018年大学入試を振り返って
進路部長 井上


 二〇一八年度大学入試の結果がまとめられた。まずは今年、難関大学合格に果敢に挑戦した三十三期生及び卒業生に心より敬意を表したい。  今年のセンター試験は前年比で、大きな難易度の変化は少なかったが、リスニング、生物などがやや難化した。全国平均は五教科九〇〇点満点ベースで文理合わせて五七〇・四点とほぼ同じであった。そうした中で、本校現役生徒の平均点は理系七四二・六点(得点率八二・五%)、文系七五〇・五点(八三・三%)で、若干昨年を下回った。それでも文系は過去三番目、理系は過去二番目の成績であった。個別の最高点は文系が八六四点、理系が八七〇点であった。(合計平均は駿台資料)  国公立の大学別の現役の出願数は、最も多い東京大学は昨年とほぼ同数の一一九名、医学部医学科への出願数は六〇名と前年比五〇%増と大きく増え過去最高となった。  合格者数は東京大学が四十八名、うち現役は三十二名とこの数年では最も厳しい結果となった。最難関の理科Ⅲ類には今年も二名が合格した。  国公立大学医学部の合格者数は、千葉大学の十名を筆頭に三十九名(現役二十名)と今年は若干名増加した。他は京都大が十三名と増加、一橋大、東工大は減少した。国公立大学全体の合格数は百八十九名(現役百二十三名)と現役生が大きく数を減らした。  私立大学は早稲田大、慶応義塾大が、共に受験者数も、合格数も減少。医学部医学科は、今年も順天堂大の十五名を筆頭に、六十九名(現役三十三名)と若干名増加した。  全体の総括として、難関大学に挑む気概はむしろ例年を超える高いものであったが、今年は、風が本校の追い風とはなってくれなかった。  そして、在校生諸君、ここで君たちは絶対に躊躇してはならない。改めて実感した、周囲の本校に対する期待の大きさを体現するために、生徒教職員一丸となって、改めて高みへのステップを、気を引き締め、謙虚に歩んでいこうではないか。渋谷幕張の真価がいまここに問われている。