渋幕に行くために、駅にやってきた。
改札を通るが、紙の切符は使えなくなり、代わりにバーコード決済やクレジットカードで乗れるようになっていた。
幸い2024年当時のICカードが使えたので、私はそのまま電車に乗ることができた。
電車を待つ。
どうやら今は2045年らしい。
駅や反対側のホームにいる車両は2024年と同じようだが、少し古びて見えた。
私の乗る電車がやってきた。
今までに見たことのない車両だ。新車らしい。近未来的でかっこいい。
どうやら2024年にも走っていたなじみある車両は置き換えが始まっているようで、最初のときに1回見た以外はすべて新車だった。
あのときは新しめの車両だったのに、時の流れは早いものだ。
車内はあまり変わっていないが、車内のテレビが大きくなり、数も増えていた。
テレビでは車内の混雑度が表示されていて、何号車がすいているのか、椅子が何席空いているかが分かるようになっていた。
これは便利だし、混雑緩和にもつながって良いと思う。
他に乗っていて感じたことは、乗り心地が前より良くなっていることだ。
技術が進歩したのだろう。
電車は渋幕の最寄り駅に到着した。
通学路を歩く。2045年の世界はあまり変わっていないように見えて、いろいろと変わっている。
例えばバスには運転手が乗っておらず、自動運転が行われているらしい。
渋幕に到着した。外から見る学校はほとんど変わっていない。
今は授業中らしく、中に入ることはできなかったが、生徒たちの楽しそうな声は外まで響いていて、懐かしい気持ちになった。
帰りに通学路を歩いていると、カラオケと書かれた看板が目に入る。
ここは高校時代によく訪れた思い出の地だ。
私はカラオケ店に入り、もう一度青春を楽しむことにした。