 
				校長より
渋谷教育学園幕張中学校・高等学校
				校長 田村 哲夫
				
				 今年も「槐祭」の季節を迎える。
				 今年の「祭」のテーマは「あなたの笑顔が見たくて」。
				 テーマを決める迄の関係者の苦労が何となくよく判る「テーマ」である。
				 時代を覆う重苦しい閉塞感を若者達がどう打ち破り「突き抜け感」を演出するのか。
				 それが「あなたの笑顔が見たくて」というテーマになったのか。人の絆を確認したいのか。
				 人間の認識は直観、悟性、理性、と階層をなすが、こうした認識能力の階層を飛び越え、一気に人間の全身に働きかけるものとなれるのか。
				 今年も工夫と創造の跡を追うのが楽しみである。ダニエル・カーネマン提唱の合理的判断と不合理な意思決定という行動の実証になるのかも。
				 「槐祭」のような祭を私たちは「若者による創造的表現学習活動」の時間と云っている。そして若者達は今日特に、そこでの共同活動に熱中し、人々に共感を求める。
				 これは丁度「オーケストラの演奏」によく似て、各パートの共同作業が全体としての独特の雰囲気を生み、創造的効果を生み出す。
				 今年は学園30周年の記念工事も完成し、素晴らしい環境が出来上っている。ご来会の方々にも喜んで頂けると思っている。
				 渋幕の文化遺伝子ミーム(進化生物学者リチャード・ドーキンス)が見事に表出する今年の「槐祭」。どうぞお楽しみください。
				
