校長あいさつ

「槐祭」によせて

渋谷教育学園幕張中学校・高等学校
校長 田村哲夫

今年も「槐祭」の季節を迎える。

「槐祭」今年のテーマは「和っしょい」。

和っしょい」は『「日本らしさ」「和風」を意識して新しい企画や校内装飾などを考えることを基本とし、さらにマンネリ化を打破して文化祭全体のクオリティを上げることを目指そう。』という意図で決定された。

21世紀は若者達にとっていよいよ複雑で未来の見通しのつきにくい時代となっている。(「人類史上最大の断絶点に近づきつつある世紀」Elic Hobsbawm歴史学者英)

歴史的に振り返ると分権的で多様な社会という弱点が逆に有効に働くということで近代社会は「中産階級の勃興」と「宗教的寛容」という強さを生み出し、結果、社会経済的ダイナミズムを生み出すことに成功した。(Charles A. Kupchanジョージタウン大学教授)

然し残念ながら近年この仕組みはグローバルに展開せずむしろ、世界はグローバルコンセンサス(Global Consensus)というより、グローバルにはディセンション(Dissension)の時代に入っていると云える。

そしてこの傾向はいよいよ強まり「グローバル化による人の移動で単一の価値観で歴史を見返すことがいよいよ困難になる」ということを若者達は実感している。

これからは大きな座標軸で歴史を捉え、多角的に人類の営みを理解しなければ未来を見通すことが出来ない。そう考える若者達の願いが今回の槐祭のテーマとなっているのではないか。すると「和っしょい」は、グローバル化の混沌のなかから聞こえてくる青少年の悲鳴と云えるかもしれない。

私達は今どこにいて、どこに向かうのか。

この理解が未来を見通す力となり、若者達に力と勇気を与えてくれるものになると期待する。

どうぞ我々の『槐祭; 和っしょい』をじっくりとお楽しみください。

Commemorating the 33rd Enju Festival

Principal Tetsuo Tamura
Translated by Yasuto Nakaniwa

Once again, we welcome the season of the Enju Festival.

The festival theme for this year is “Wasshoi”.

This theme was set in order to “incorporate ‘Japanese Feeling’, the feeling of ‘Wa’, into components like our in-school decorations. It also aims to move on from the stereotypical school festival picture, in order to raise the quality of the festival itself”

As an era, the 21st century is becoming complex, and the future for youths is clouded (Hobsbawm).

Looking back in history, the vulnerable fact that our society is decentralized and diverse has worked out positively, so modern society has the “the rise of the middle class” and “religious tolerance”. Which, in the end created the societal and economical dynamism (Charles A. Kupchan).

Unfortunately, in recent years, these mechanisms failed to spread globally, even worse, straying away from global consensus to a mood of dissension.

This tendancy is becoming stronger and youths feel that “by humans moving around the world due to globalization, it is getting more and more difficult to look back at history with a single value.”

In the future we must see things in a bigger picture, looking at human activities from many perspectives, in order to see the future ahead. These hopes from our youths must be the reasons for the school festival theme this year. Then “Wasshoi” can be interpreted as a scream of pain due to the chaos from globalization that these youths are put in the middle of.

Where are we now and where are we headed for?

I hope that the answer to this question will be the power to look towards the future and be something that will give youths power and courage.

Please enjoy our “Enju Festival: Wasshoi”.

代表者あいさつ

柿崎さん高校生徒会長

皆さんこんにちは!第33回槐祭文化の部にようこそお越しくださいました。

開校以来毎年続いてきた槐祭文化の部を今年度も開催出来たことを、高校生徒会長として嬉しく思います。開催にあたり協力してくださった先生方、保護者の方々、各関係者の方々にこの場を借りて御礼申し上げます。

文化祭は本校の伝統的な生徒会行事として、生徒会本部の統括の下、文化祭実行委員会を中心に生徒が主体となって運営しています。

より充実した文化祭とするためには、先輩方が築いた良い伝統を継承していくことだけではなく、改良していくこと、創造していくことも必要です。

今年度は文化祭の質の向上を例年以上に意識しながら、生徒全員で試行錯誤を重ねつつ準備をしてきました。

各団体の企画を通じて、この熱意が来場者の方々に少しでも伝われば幸いです。

最後となりますが、校舎内は大変複雑な構造となっています。道がわからない等何か不明なことがある場合は、周囲の本校生徒にお尋ねください。また、昇降口下駄箱前にはインフォメーションセンターも設置していますので、そちらもご利用ください。

それでは、第33回槐祭文化の部をお楽しみください!和っしょい!!

青木さん中学生徒会長

和っしょい」。今年の槐祭文化の部(文化祭)のテーマです。日本で生活していれば一度は耳にしたことがある、この言葉。お祭りで神輿を担ぐ時の掛け声として使われます。語源には諸説ありますが、みんなで力を合わせ、ひとつの目的を達成すること、という説があります。

文化祭実行委員会が中心となって、生徒主体で運営されている本校の文化祭。我々渋幕生は、より良いものを創り上げるため、一丸となって準備してきました。そしてたくさんの方々の協力もあって、今日という日を迎えることができました。1年に1回しかない機会のために、懸命に議論を重ねてきた我々の努力の結晶を、是非ご堪能ください。

今日は、33回分の歴史が詰まった、槐祭という大きな神輿をみんなで担ぐ日。「わっしょい!わっしょい!」お越しいただいた皆様への感謝をこめて。

青山さん中学文化祭実行委員会委員長

残暑の厳しい中、「槐祭」へのご来場ありがとうございます。今年も、多くの方々の協力によって無事に槐祭が開催できることに、この場を借りて感謝申し上げます。

さて、今年の槐祭のテーマは「和っしょい」です。この言葉の成り立ちが教えてくれるように、私たちは「和」を「背負って」いるのです。

「和」とは、日本人が2600年もの歴史を越えて、脈々と受け継いできた素晴らしき伝統です。

さあ、今年で33回目になる槐祭。私たちは、何か月も前からこの日を楽しみにしていました。そして、あっという間にこの日を迎えました。

私たちは、普段とは違うこの日、忙しい日常から離れて、自らの個性を輝かせます。

自分に出来ることを、クラスのため、部活のため、学校のため、1人1人が一所懸命に取り組む姿は、まさに「和」そのものです。

日本は、「大和」の国という言葉通り、「大きな和」を持っています。掛け声は聞こえません。しかし、感じられるはずです。隠された「和っしょい」を。

勝尾さん高校文化祭実行委員会委員長

本日は第33回槐祭文化の部へのご来場誠にありがとうございます。本校の文化祭は生徒会行事として生徒が主体となり、私たち文化祭実行委員会が毎年運営をしています。まずはじめに、今年も無事に文化祭を迎えることが出来ましたことをご協力いただいた全校生徒、先生方にこの場を借りて感謝申し上げます。

文化祭の運営というのは、とても委員長一人で行えるものではありません。本日も腕章をつけた文化祭実行委員会メンバーが、最高の一日にしようと様々な場面で活躍してくれています。また、各クラス、部活動等に所属する生徒も来場者の皆様を楽しませようと精一杯頑張ってくれているはずです。全校が一つにまとまり、最高の形で今日を迎えることが出来た。これ以上の幸せを当分感じることは無いと思います。

近年学校の人気が高まるとともに、より多くの方に文化祭にお越しいただいています。2日間合計10000人を超える方に見てもらえるという恵まれた環境に感謝しつつ、身が引き締まる思いで委員長として準備をしてきました。その努力の結晶を、今日皆様に感じていただければ幸いです。

それでは、今日が皆様にとって素晴らしい一日となりますように。