えんじゅ:128号

前期地区別保護者懇談会報告


8地区に新編成となった前期地区別保護者懇談会は、入梅期の5月下旬から、 7月初旬にわたり開催されました。空模様の気になる中、各会場には予想以上 の保護者の皆様にお集まり頂き、充実した懇談会となりました。心より感謝 申し上げます。

また、懇談会をお世話された役員の方々のご苦労、ご配慮、本当に有り難う ございました。

懇談内容を簡単にお伝えしますと、配付資料の「平成10年度主な大学への 合格状況」・「校長講話年間計画表」を基に、卒業生の大学進学実績は結果的 に良い成果を挙げ、ついては、中3から高3まで使用する進路学習の冊子を紹介 し、学習の経過を記す進路個票について解説いたしました。また、校長講話 シラバスのテーマの内容を説明。校長講話は生徒とコミュニケーションを図る 上で大切な時間であり、各学年毎に生徒の成長過程に即したねらいがあって、 毎回、理解が深められるように、あらかじめ資料を読ませ、話しています。今度 の話題の要は、それは、新入生保護者からの「自調自考の教育目標の意図について 詳しく知りたい」という御質問への回答でもありました。「なぜ今自調自考を 意識した教育が、敢えて求められているのか」ということでした。現代は社会の 変化が激しく、不透明で既成の価値観が崩れている時代です。これまでは日本の 経済成長と共に、「いい学校、いい社会」が、幸せな人生に繋がるという前提が 生徒を学習に駆り立てる条件でしたが、これをやれば確実と保証されるものが なくなった今、生徒の自主的な学習のモチベーションが課題となっています。 これからは1人1人が、与えられた知識だけでなく、課題を見つけ、判断し、解決 するため、日々の実践の中でしっかりものを考える「自調自考」の姿勢を養わ なければと考えています。

学習の意欲を培うには、基礎基本の学習習慣を身につけ、それを学習の喜びや、 達成感につなげ、自己の潜在能力を開花させ、独創性を発揮できるような資質を 育てることが、ポストモダーンといわれる成熟型社会の生きていく指標になると 思っています。最後に、親子間の会話について、「用件がなくてもお子さんと ”むだばなし”してますか」と、問いかけてみたところ、特にお父様方は何となく 課題を与えられた様な面持ちでした。生徒たちの「社会性」は、父親からの「承認」 によってより強くたくましく育っていくと考えます。是非、これからも本校の日々の 活動に関心をお寄せられ、ご協力賜りますようお願い申し上げます。


えんじゅ表紙へ

学校表紙(もくじ)へ


平成11年(1999)9月 1日改訂