えんじゅ:217号
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新年、あけましておめでとう。
今年は、世界不況の様相が更
に濃くなって迎える年となった。
ここ数年国内でも、医療・年金
等の社会保障の問題、役所・自
治体・企業での様々な架空請求
の問題などが次々に発覚してい
る。しかし、問題があることは、
むしろチャンスなのではないか。
破綻する制度だからこそ、見直
す必要性が出てくるし、企業構
造の変革や技術革新が出来ない
と潰れてしまうからこそ、変革
を実現することが出来るともい
える。要は、問題があるからこそ、
出来ることもあるということだ。
更にいえば、問題があるからこ
そ、やるべきことが出てくるの
である。そうでなければ新しい
ものは生まれない。今こそ、問
題を発見し解決する力の基礎と
なる「自調自考」 の精神を、本
校でしっかりと身につけて貰い
たいと思う。皆さんの夢や目標
の実現に向け、この一年が実り
多きものとなるよう期待する。
将来の夢を語ろう | ||
新しい年を迎えました。年
のはじめに、何を願い、どの
ような事を心に誓いましたか。
四月から十一月まで、放課後
中学一年生の面接をしました。
ご協力有難く感謝しています。
毎回、四〜六名の生徒諸君と
校長室で面接しました。内容
は、小学校のこと、現在の生
活、部活動、友人、家族兄弟、
授業や自身の勉強などですが、
意欲的に、楽しく答えてくれ
ました。ところが、最後に 「将
来の夢を聞かせて下さい」と聞
くと、話が止まってしまうので
す。「将来、何になりたいの?」
と聞き直しても、自信の無い声
で、医者とか、裁判官、警察官、
国連の職員、運転手、漫画家
などの多様な職業が挙がるが、
「特になし」「まだ決めていな
い」が多いのです。残念です。
中学一年生なりの夢があっ
てほしいし、将来、何になり
たいと語りあえる日を待って
います。 | ||
稜線に向って、なだらかでは
あるが、しかし長大な尾根を三
年間、我々は登り続けてきまし
た。それは、焦ることなく、足
元を固めながら、確実にゆっく
りと、歩みを進めた登高であり
ました。
この長い山稜へのアプローチ
がまもなく終わろうとしていま
す。すでに森林限界は越えて、
緊張感の必要な、足場の悪い岩
稜帯へとさしかかっています。
ふと見上げれば、稜線は眼前に
迫り、急峻に切れ落ちた谷から
は強い風が吹きあげてきます。
稜線に這い上がれば、やがて、
幾つかの分岐が現れます。徐々
に、一人一人が取り付く山稜の
方向も違ってきます。今は、遠
くにかすかに見え隠れする 「憧
れの頂」 に向けて、自分の力と
判断力を信じて歩む「孤高の時」
が必ずやってくるのです。
長いアプローチの間に、風貌
も精惇になり、心身も達しく成
長したはずの自分を信じて、次
の 「高みへのステップ」 に、果
敢に挑戦していきましょう。 | ||
塔の上なる一ひらの雲 佐々木信綱 | ||
幼少時分は、「正月」を心か
ら愉しんだ。「春のいそぎ」を
する両親が頼もしく、親戚の
集いも刺激的だった。「お年玉」
の興奮ばかりでなく、遠来の
客に未知の遠さを感じた。書
き初めの文言に心を込め、「新
年の抱負」 は期待に満ちた。
だが、こうした真面目な正月
も高校生の頃までか。「大人」
になると大晦日と元旦は単に
昨日と今日に過ぎず、青年が
抱えた現実は孤独だった。
さて、結婚して子育てが始
まると 「愉しい正月」 が再来
した。子どもは素朴に正月を
喜ぶので、その両親もまた正
月を喜ぶのだ。子どもの未来
の中に私は自分の未来を見る。
二人の娘はあっという間に「未
来の姿」 に実体化し、正月は
退屈な儀式に戻った。ただ、
もう孤独は覚えない。
さて、中一の諸君。書き初
めの宿題は本日提出。どんな
言葉に、どんな気持ちを込め
たのだろうか。見るのが楽し
みだ。
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平成21年(2009)3月3日改訂