えんじゅ:228号
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平成二十二年三月一日、高等 学校二十五期生 (付属中学校 十九期生) 三百三十二人が、本 校を卒業する。 満開の桜の下、新たなる生活 への期待と不安を胸に、緊張し た面持ちで写真撮影を行ったあ の日から、時は駆け足で過ぎ去っ ていった。彼らはこの学校で、 どのような青春の日々を刻んだ のであろうか。今彼らの胸中に 去来するものは何か。答えはそ れぞれの心のみが知っている。 友人とともに喜びを分かちあ い、確かに一つになれたと思え たときもあれば、誰にも自分は 理解されないという絶望に苦し められたこともあったやもしれ ぬ。栄光と挫折。情熱と虚無。 相反するものが絢交ぜになった 青春の日々。だが、たとえそれ がどんなものであったにせよ、 青春の根底には人間を信頼しよ うという心が横たわっていたは ずだ。いや、そもそも人を信じ る心を欠いた青春などというも のは語の矛盾にすぎない。 彼らのこれから進む人生が、 どんなに苦しい道のりであろう と、彼らが永遠の青春を生きん ことを願ってやまない。 旅立つ二十五期生へ向けて、 最後の餞の言葉を贈ろう。
副校長 田村 いよいよ本校を離れ、新しい 環境に身を投じる二十五期生の 皆さん、ご卒業おめでとう。 厚生労働省の統計によれば、 今から四十五年後の二〇五五年 には、日本の人口は八〇〇〇万 八台まで落ち込み、八十歳前後 が最も多い人口構成となる見込 みである。あくまでも現行の中 位推計であり、人口流入がない 前提ではあるが、少子高齢化に よる社会構造の変化は大きな 影響を与える。 ある医師は、 三十歳で医者になり、それ以降 ずっと自分より十歳から二十歳 上の人を治療し続けてきたと言 う。治療の対象も社会構造の変 化により変わるのである。 これから皆さんが生きる時代 も変化し続けていく。自調自考 の精神を身に付けた卒業生諸君 の活躍を期待する。 副校長 松井 卒業おめでとうございます。 今日までの勉強は十分に、思い 残すことなくできたことと思いま す。このあと大学の発表があり ますが、当然のこととして希望通 りの学校に合格すると信じている でしょう。私も、そう信じていま すよ。 さて、皆さんは、料理を食べる ときに、自分の好きな物を先に食 べる方ですか、それとも後に残し ておく方ですか。 私の高校卒業後の事を考えてみ ると、自分のやりたい事以外の事 の方が圧倒的に多いのです。その 時に、いやな事、面倒な事を先に やって、好きな事は後でゆっくり と楽しみながらやる方が絶対的に お得なのです。 これからは、楽しみは後にし て新しい事に果敢に挑んでくだ さい。
高校教頭小河 二十五期生のみなさん、卒業 おめでとうございます。 君たちと授業で接した生徒数 は、わずか十二人。あと高校二 年生の十月、中国修学旅行で顔 見知りになった生徒が数人だ。 学年の雰囲気から、君たちは素 直で真面目という印象が強い。 高二の暮れには、受験のプレッ シャーに耐えられるかなと、正 直なところ心配したくらいだ。 君たちは自らの目標に向かっ て持ち前の真撃な態度で努力を 重ねた結果、一年後の今その努 力が実を結ぼうとしている。そ の姿勢とここまでの結果には、 敬意を払いたいくらいだ。これ からも自分を信じ、その姿勢を 貫いて、困難に立ち向かって欲 しい。 夢は必ず叶うよ。努力は決し て人を裏切らないから。
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平成22年(2010)3月15日改訂