えんじゅ:265号
|
||
|---|---|---|
|
高校二年生の修学旅行が去る十月七日から十二日までの五泊六日で実施された。テーマは「体験や交流を通して日本の源流を探る」・「自調自考の自主的な活動を完成する」であった。 九州は日本の歴史上重要な地域であり、自然も雄大である。三十期生では、従来行ってきた研修旅行の完成を目指した。内容を充実させるためには、一人ずつの自主的な研究が大前提となる。大テーマに沿って個々にテーマを設定し、事前学習を行った。研究内容や希望地が同じかまたは近い者が班を作り、現地との連絡、体験学習の予約などを自主的に行った。そして現地検証や体験を通して人々との交流を深めることができた。 内容は大きく四つに分類される。前半の博多あるいは長崎を拠点にした研修活動、三泊目を挟んでの北から南への九州大移動、後半の鹿児島県隼人を拠点とした研修活動、そしてクラス別活動である。 博多か長崎かはそれぞれの班で決定した。長崎では、歴史的な建造物の残る市内のほか、島原・佐世保・有田など、また、博多では、市内探索のほか、太宰府・吉野ヶ里・柳川・北九州・門司などの周辺地域にまで及んだ。残念ながら台風の影響を受けて、日程を短縮することになったが、計画を臨機応変に修正するなどの対応力を発揮した。 台風明けの三日目と四日目は九州大移動である。三日目の宿泊地を別府・阿蘇・熊本・長崎に設定し、独自ルートで南下した。阿蘇山や高千穂峡など交通の不便な場所にはバスを用意したが多くの生徒は公共交通を利用するなど渋幕らしい計画をたて実行に移した。 鹿児島を中心とする班別活動では、市内、桜島、知覧、さらに薩摩半島南端の指宿、宮崎県の霧島神宮や青島など広範囲に及んだ。桜島の窯元では、地元NHKの取材を受けるなどのハプニングもあった。そして最終日はクラス独自のプランによるクラス別活動で締めくくり親睦を深めた。 尖閣問題に関する日中関係の悪化により、訪問先が中国から九州へ変更された。現地校と交流が出来ない点では残念であったが、行動そのものの自由度は広がった。クラス別活動以外は、すべて班別であった。手作りの計画には手間も時間もかかる。委員会を中心に積極的に事前準備が進んだこと、そして各々のテーマや計画、現地活動から今までにない彼らの成長を感じた。 ![]()
|
||
えんじゅ:265号
|
||
|---|---|---|
|
高一は、例年通り平和学習を中心とした活動をするために、広島へ。行動範囲を、福山(鞆の浦を含む)から山口県岩国市周辺までとし、平和記念資料館を含む平和学習関連施設を必修見学地として、三日間の行程を班ごとに立てていった。gグループには初となる研修であるが、GWから事前学習を始めたこともあり、夏休み前に行程表が形になる班が多かった。 出発前に心配されていた天候は、中日の午前中に一部のロープウェイが止まるほどの雨になり、行程を変更する班も出たが、暑いくらいの日差しの下で当初の計画通りの班行動が概ねできたように思う。 その中で、生徒が実際に感じてきたことは、写真で見ることと現地で感じられることが全く違うということである。写真とはまた違った光景が広がっており、あらためて現地に行って学習することの大切さを学んできたのではないだろうか。 生徒の多くは、大人になってからもう一度広島を訪れ、今考えていることと何が変わるのかを楽しみにしている。私自身が高校生と大人で見方が変わったように、生涯考えていかなければならないテーマである「平和」について考え始めることができた、そんな研修になったように思う。 ![]()
|
||
えんじゅ:265号
|
||
|---|---|---|
|
今年も中学校第三学年は、シルクロードの終着点として古代の仏教文化を今に伝え、古事記の神話にも連なる文化・歴史を持つ古都・奈良へ旅行した。
四月、始業式翌日から始め、出発直前まで行った事前研究。奈良紀行の名文として知られ、寺院仏像鑑賞の対極的視点を後世に伝える『古寺巡礼』と『大和古寺風物誌』を読むことから始まり、個々の視点に基づいて研究テーマを定め、先行文献を読み込んで事前レポートをまとめるまで入念に行った。
全日班別行動となるこの旅行では、事前の班での行程表作りが肝要となる。今年度は、例年使用してきた行動範囲のほぼすべてをカバーするフリー切符が七月で発売終了となるという想定外の出来事もあり、急遽全行程の運賃を調べ直すことを余儀なくされたが、生徒たちはよく調べ、じっくり学べる行程を作りあげていた。
以上の準備を経て奈良へ入った当日。近畿地方への台風の接近が重なり、雨は午前中で上がったものの、JRの在来線が大幅に遅延する事態となった。だが、生徒は班長を中心として素早く対応し、本部へ連絡しながら、十七時のホテル到着に遅れないよう柔軟に行程を変更して精力的に見学していた。その後の三日間でも、入念な研究のために見学時間を延ばすなどの連絡が本部にあり、充実した旅行となったことが窺われた。
紀行文・レポート集の完成が楽しみである。
![]()
|
||
|
えんじゅ表紙へ | |
![]() |
||
平成25年(2013)11月16日改訂