えんじゅ:267号


正しく知る
高校教頭 小河



 新しい年が明けた。メディアを通しての話題は、大半が暗く、不安になるものばかりだ。このアンバランスな報道の在り方に疑問を抱くのは、私だけなのだろうか。
 昨年、三回北京を訪れる機会があった。九月末の国際シンポジウム、十月初旬の交流学校訪問、そして生徒が参加した年末の北京研修である。
 日本で話題になる中国といえば、政治か大気汚染である。北京市内の大気汚染状況は、九月はあまりよくなかった。十月は快晴であった。少なくとも毎日ひどい状態ではない。市内の様子や交流学校の先生方、生徒達と接しても、違和感もなく親近感が持てる。政治の膠着とは別の状況が市民レベルではある。
 現場に身を置き、自らの眼で見て正しく知ることが大切だ。





えんじゅ:267号


成り立ちを超えて
 中学教頭 佐々木



 昭和三十九年東京五輪、サッカー会場として使用された秩父宮ラグビー場には、現在は塞がれているが、ゲーム後のもめ事を回避するために作られた幻の出入口がありました。そう考えると、現在のサッカーは随分と良くなりましたね。
 確かに、近年は成り立ちが違っても互いの良いところをルールに反映させ、サッカーでは、ゲーム後に握手をしたりユニフォーム交換をする(ノーサイドの精神)、レフリーには絶対服従(ローの精神)、ラグビーでは、シンビーン一時退場(レッドカード)があり、より質の高い競技を目指そうとしています。
 私たちの日常においても同じことがありますよね。しかし、常に謙虚な心がなければ受け入れることができません。今年一年、良いことを受け入れ、悪いことを改めるためにも、謙虚な心を育て行きたいものです。




えんじゅ:267号


子どもが笑顔の世界
高校一学年主任 高橋



 忙中閑、「明治のこころ」展を観じた。お雇外国人のモースをして「世界中で日本ほど子供が親切に取扱われ、そして子供の為に深い注意が払われる国はない。ニコニコしている所から判断すると、子供達は朝から晩まで幸福であるらしい」(『日本その日その日』)と言わしめた明治の日本。写真の調度身なりは彩色されても質素だが、満面笑みの学童に彩色は最早不要であった。
 翻って平成の世も少子化にかこつけ、子どもへの投資は留まるところを知らない。しかし聊か「個かわいさ」は拭えない。
 子どもは社会の宝として育むもの。そろそろ進路の一端を定むる齢に達した今、将来の夢が「未来の子どもが笑顔でいられる世界」に与しているかとの座標軸も加えてみてはと願う。
 大人に「守られている時代」から、誰かを「守る時代」への架橋ともなる一年を。




えんじゅ:267号


歩み続けよう!
高校二学年主任 佐藤



 Cブロック最後の年を迎え、君たちはこれからどこへ歩いて行こうとしているのでしょうか?もちろん飛行機等を利用すればどんな遠くへも簡単に行けるわけですが、「進路」という「路」は、人に頼らず、自分の足で一歩一歩歩み続けていくしかありません。大学の難易度は、ゴールまでの距離に比例します。たしかに「九州まで歩け。」と突然言われたら、気が遠くなるかもしれませんが、絶対に不可能なことでしょうか?諦めずにずっと歩み続けてさえいれば、いつかは必ずたどり着けるのではないでしょうか。その意味で、今必要なのはゴールまで歩み続けられる心身の鍛錬と、ゴールまでの行程表の確認だと思います。さあ、勇気を持って一歩踏み出し、最後まで諦めずに歩み続けて行きましょう。この一年、そんな君たちをしっかり見守っていこうと思っています。



えんじゅ:267号


告白します
高校三学年主任 村井



 告白します(告発ではない)!めでたき年頭挨拶の執筆に着手した「今日」は、二〇一三年十一月二十七日です。何も目出度いことなく、昨日は「秘密を隠す法案」が衆議院を通りました。じぇじぇ!ですよ。思えば首相の辣腕すさまじく、東京にオリンピック招致を果たすや、いまでしょ!とばかりに消費税率を上げてしまった。「国家機密保護」はどうして「いまでしょ」なのか。西の大国が尖閣上空に「防衛識別空域」設定したと大騒ぎですが、だからといって「軍事」の道を拡げてゆけば、気がついたら互いに「倍返しだ!」と、トンデモナイ事態も――。
 私たちが流行語を愉しみつつ時代に流されているうちに、誰かの黒い恣意が世に蔓延らないよう、留意したいものです。
 自調自考を背負って世に出る時が来ました。諸君の時代の到来に「おめでとう」を託します。



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平成26年(2014)1月9日改訂