五月六日、中学一年生は初めての校外研修を行い、しょうゆで有名な地元千葉県の野田市に訪れ、もの知りしょうゆ館と上花輪歴史館を見学した。生徒達はこの日に向けて、「現地集合現地解散・帰宅チェックを行う」「班員で協力し合う」「ルール・マナーを守る」の三点を目標に掲げ、入学して間もない短期間で綿密な準備を行った。 一点目の現地集合解散・帰宅チェックにおいては、個々のミスはあったものの、概ね計画通りに実施することができた。二点目の協力し合うにおいては、生徒達はお互いによく声を掛け合っており、班員への配慮を常に意識している様子がうかがえた。三点目のルール・マナーにおいては、個々では守れなかった部分があったものの、ほとんどの生徒達は十分に守れていた。いずれも中学一年生としては高い水準で目標が達成できており、事前準備の成果を発揮した。 現地では、もの知りしょうゆ館では、生徒達は大きな機械を目の前にしながら、係員さんの説明を聞き、内容をこまめにメモしていた。上花輪歴史館では、館長さんのお話を聞き、多くの生徒達が質問をしていた。また、高梨邸の壮大な庭園を見学しながら、創業当時の人々の生活を想像していたようであった。 当日の天気予報では雨だったが、行程を早めることで雨に降られることもなく、無事に終えることができた。今後の学校生活や宿泊研修を通して、さらに生徒達の団体行動での配慮や知的好奇心への個々の意識が高まっていくことだろう。 |
中二最初の研修は古都鎌倉。真夏の陽気という予報から一転、日差しもほどよく、涼やかな風の吹く中、班ごとにそれぞれのコースを巡りました。 まずは事前準備。新しいクラスでの班決めとなり、難しさもある中、春休み事前レポートのテーマをもとに班作りを行いました。まる一日の班別行動は初めてのこと。各班十分に話し合い、見学の行程や行き帰りの移動経路など、しっかりと計画を立ててきました。並行して、研修委員が毎日のように話し合い、研修のルール作りや各班の現地集合・解散ルート・現地行程のチェックなどについて、様々な場面で知恵を出し合い、準備を進めてきました。 当日の現地集合では、一部列車の遅延によるダイヤの乱れという不測の事態が生じましたが、生徒はしっかりと対応し、無事班員と合流していました。そして現地では、鎌倉の歴史や文化、自然に触れつつ、自分達で考えた行程を実行に移し、中には道に迷ったり、昼食場所が思いの外混んでいたりと予定外のことがあった班もありましたが、いずれも次の研修のための良い経験になりました。 研修後は、鎌倉の魅力を伝える壁新聞を班毎に作り、個々には俳句を詠んで短冊に書きました。いずれも保護者会の日に展示し、ご好評を頂きました。 十月に予定されている上信研修は、今回の実践を活かした、より実りある研修になるものと期待されます。(研修担当) |
コラム原稿を書いているその日に米国大統領による広島訪問が実現し、原爆慰霊碑への献花並びにスピーチを聞くこととなった。オバマ大統領は「核兵器なき世界」を目指し核廃絶への決意を事あるごとに表明してきた。これを理想論と一蹴する向きもあることは事実だが、私たちは広島での研修を通じて核兵器が使われるとどのようなことが起こるかをよく知り得る立場にある。「紛争を外交手段で解決する努力をしなければならない」と大統領は訴える。外交手段とはつまり話し合いであり、交渉である。人聞が国家や社会を構成し生きていく中で、争いごとが起きないということはない。私たちは争いごとをどう解決していくかに知恵を絞り努力する必要がある。 本校のSGHは、「多角的アプローチによる交渉力育成プロジェクト」である。お互いの立場を理解し、双方が受け入れられる交渉力の育成を目指している。真理を探究し、深い教養と見識を持ってお互いを尊重出来る判断を身につけることが出来れば、世界は平和の一歩を踏み出せると信じている。 |