えんじゅ:298号  


 

 

ベトナム研修報告


 十二月二十日から五日間の日程を終え二十四日朝七時、渋谷生十三名と幕張生七名、ベトナムから全員無事帰国した。バイクの数が衝撃的な多さで道を渡るにも命がけ、他にも電線の数や道端のネズミなど、見るものすべてに驚かされる日々。ドンラム村では途中全員で迷子になるなどトラブルも多々あったが、水上人形劇、ホーチミン廟、ハノイ市内見学とベトナムを存分に満喫できた。ただ、街の到る所に戦跡が残されていたことは付け加えておきたい。学校交流では午前は式典とレクリエーション、午後は家庭訪問をした。現地校先生方を中心に日越交流センターのスタッフも加わり、周到なプログラムを準備してくれており、楽しい時間を過ごすことが出来た。何より温かく迎え入れてくれ常に会を盛り上げてくれた現地校生徒達には心より感謝したい。 保護者はもちろん、日越を跨いだ多くの方々に支えられた研修であった。(引率・堀口)
 

藍天の北京研修


 十二月二十一日より八泊九日で実施されたSGH北京研修は初日を除き好天に恵まれた。主な目的は国際交流とSGH研修。ホームステイを行いながら現地の「食」に関する調査を行った。特に有機農業については、天津まで足を伸ばし、有機農業をどのように実施しているのか、日中を比較しながら見学した。長い歴史を持つ中国を知る体験として、北京市内の雍和宮および国子監・孔子廟を見学した。国子監内の科挙にまつわる展示に、古代の激烈な競争社会と自分たちを重ねたのか、非常に関心を示していた。月壇中学の日本語授業では積極的に授業参加し、地理の授業では日本との視点の違いについて、板書を頼りに理解したようだ。現地留学生との交流では、自分たちの将来に直結することもあり、質問や意見を活発に交わしていた。短い研修とはいえ、事前の準備もあり、生徒自身の視野が広がった満足のいく研修を行えたのではないだろうか。(引率・岩渕)
 

北京月壇中学(第九回) 短期ホームステイ生徒来日


 北京月壇中学生徒のホームステイも九回目となり、一月二十日に八名の生徒が来日しました。昨年末の幕張生のホストをしてくれた四名が含まれ、初めからみんなが仲良く、印象深い研修となりました。今年は積極的な生徒が多く、授業参加、大学訪問(東大、早大)、東京DR、明治神宮、お茶会等々、充実した七日間を終え無事大晦日前日に帰国しました。自分の眼で見た日本に感動し、印象に残った研修となったようです。 最後に、お世話頂いたホスト生徒、保護者の皆様方に改めて心から感謝申し上げます。 (高校教頭 小河)
 

文化祭収益金寄付について


 今年度の文化祭収益金は、古本市、バザー、茶道部の合計で、五二四七六二円でした。生徒会の検討により、これより振込手数料を差し引いた五二四四二二円が、国連WFP協会に寄付され、シリアの緊急支援に供されます。 ご協力いただきました皆様に深くお礼申し上げます。
 

コラム SGH 19


 トランプ大統領が誕生し、早二ヶ月が経とうとしている。USA Firstを掲げ、世界の利益よりもアメリカの国益を優先する姿勢を強めているが、先月行われたダボス会議では、中国の習近平主席がグローバル化こそ大事であると演説し、注目を集めた。今までとは逆のことが起こっている。EUではイギリスの離脱交渉が本格化する中、フランス並びにイタリアの大統領選挙が近づいており、その選択によっては、世界が大きく変化してしまうこともあり得る。将来どうなるのかを見通して準備することは容易ではないが、色々と心配しても立ち止まるだけと考えれば、今やるべきことは自分自身の力を育てるしかない。自分を見て自分の良い所を理解し、しっかり力をつけることが出来れば、心配することはない。世界との繋がりは広がっており、自身が必要とされる機会は必ず訪れる。SGHプログラムも三年目が終了し、来年度4年目を迎える。個々の取り組みについては高評価を頂いているので、生徒の皆さんが自身の力を高める機会として自信を持って取り組んで貰いたい。