えんじゅ:123号
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虚子の旬に 『春風や闘志抱きて丘に立つ』があります。
一九九九年元旦を迎えて、今年こそは、の思いで、遥か地平の彼方から射して来る光に、
君は全身が包まれたことでしょう。 かくて、君は闘志を抱いて丘に立つことが出来ましたね。 昨年の十二月五日、フランス、パリーで『ロン=ティボー国際音楽コンクール』ピアノ部門で 梯(カケハシ)剛之さんが第二位、毎日新聞の七日の記事によると全盲の人では 初めてのこと、会場は感動で溢れたといいます。梯さんは、生後一ヶ月で小児がんのため 失明します。幼い時から、ソプラノ歌手だったお母さんの指導でピアノレツスンを始め、 十二歳でお母さんとウィーンに渡り、ウィーン国立音楽大準備科に入学、十八歳で同大学に 入学、そして今回の栄光を手にしたのです。 『僕は目が見えないことをマイナスとは思っていません。弾くのが難しいでしょうと 言われるけれど、練習を積めば全く間題ないし、そのぶん忍耐の訓練になる。』 と梯さんは 語るのです。『忍耐の訓練になる。』 教えられる言葉ですね。厳しさを越えて来た人だから 言えるのですね。
”芽がつっ立つ室生序星の詩です。この詩の、すっきりと、ナイフのような君は蒼空に立つ芽です。めでたく 花が咲き実ることを、願う。 、 | |
新年を迎えて 附属中学校第一学年主任 高橋 どの生徒も個人的には、人なり小なり悩みや間題をかかえているとは思いますが、学年全体として は無事に新年を迎えることができました。入学式のときは、まだ幼なく不安な顔をしていた 一年生も、すっかり中学校生活に慣れ少したくましくなったように思えます。 早いもので四月からは二年生になりますが、中学時代は人生の中でとても大切な時期だと思い ます。新しいことにも柔軟に村応でき、吸収カに冨んだ時期です。決して無駄にすることなく 有意義なものにしなくてはなりません。でもこれは中学時代が過ぎ去った者の理屈で、現実に 中学校生活を送っている生徒にとっては、毎日がただあわただしく過ぎていくのかも知れません。 しかし、その中で各自が生活を工夫し努カすれば、きっと充実したものにできるはずです。 新年を迎え、気を引きしめて着実に進んで欲しいと思います。 | |
まずウサギを捕えよ 附属中学校第二学年主任 池口 ウサギ(卯)の年です、英語でウサギというと rabbit か hare かということになりますが、 ことわざに登場するウサギは圧倒的に後者です。ことわざ辞典の中には、rabbit に関わる ことわざをまったく扱っていないものさえあるくらいです。 ウサギを扱ったことわざで最も短いのはおそらく [ First catch your hare. ]でしょう。 文字通り訳せば「まずウサギを捕らえよ」となるでしょうが、その真意は「ウサキを捕まえない ことにはウサギを料理して食べることはできない。しかもウサギを捕まえることは決して 容易ではない。事にあたっては最も困難な所を過ぎるまでは気を許すな」ということのようです。 新春に臨んで誰もか期待を膨らませる時です。心に抱く夢や理想が遠く高いほど、その実現 のためには今なすべきことを、兎に角まず直ちに実践すべきでしょう。卯年の今年、 私は特にそのことを深く心に刻んで精進していきたいと思っています。 | |
出会いに期待 附属中学校第三学年主任 添田 人生には幾つかの出会いと別れがあります。漫然と過ごしていると気づかないかもしれませんが、 その中には、人の一生に掛替えのない感動を与えてくれるものがあります。出会いひとつで 人生の航路が決まってしまうことだってあるのです。特に中三から高一にかけての生徒にとって、 ニュージーランドで言葉も丈化も違う人たちの中に人り自分の力を試してみることと、 四月に受験を経て人学してくる生徒たちとの出会いは大きな意味を持ちます。 だからと言って何も堅くなることはありません。人との交流は心の交流です。相手を思いやり、 白分の気持ちを伝えるよう努めれば誰とでも仲良くできます。ただし、心の中で思っている だけではだめで、表現することが必要です。将米、日本人の表現力はもっと豊かでないと いけないという気がします。今年、多くの出会いの中で感動し、また相手のことも感動させ、 表現力を鍛えてほしいと思います。 |
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