えんじゅ:147号

第17回 槐祭
渋幕の内弁当〜具がいっぱい〜

 収穫を終えた「しぶまく畑」 から1年、今年はその収穫物が 具だくさんの「渋幕の内弁当」 に盛りつけられ、第17回目の 文化祭が開催された。公開日当 日、歓迎門から昇降口に至る道 は多くの客と呼び込みの生徒の 活気に満ち溢れ、校舎の窓や廊 下に施された外装の色鮮やかさ は、まさに具沢山の「幕の内弁 当」の様相を呈し、中高各団体 の企画に彩りを添えた。

 ここ数年の恒例となった中3 の学年演劇発表会に加え、今年 は例年になく演劇企画の多かっ た中学生だが、それぞれのクラ スが一体となり、工夫を凝らし ながら舞台を作り上げ、協同作 業の価値を知ると同時に達成感 を得ることができたと言えよう。 折り紙や風船などの身近な素材 から、錯覚や宇宙など大きなテ ーマを扱ったものまで展示企画 もバラエティーに富み、来客の 関心を惹いた。

 一部の部活動にとっては文化 祭は日頃の成果を発表する晴れ 舞台でもあり、また多くの高3 生がこれを最後に引退するとい う儀式的な要素も持ち合わせて いる。今年もドリルチームやバ ンドの熱気に満ちたパフォーマ ンスや、室内楽部、吹奏楽部、 音楽部の美しいハーモニーなど、 各団体が胸を熟くする舞台を披 露する一方で、茶道や文芸など の文化系団体の高3生は静かに 引退の幕をおろし、それぞれ青 春の1ページを締めくくった。

 そんな中、毎年のようにその 意義が問われている高校のクラ ス企画だが、全般的な定番化は 今年も続いているようだ。縁日 やお化け屋敷、スポーツ系のア トラクションなどの娯楽企画が 客を集めて盛り上がる中、写真 館や自主制作映画が静かに点在 する。ここ数年間繰り返された 光景であり、生徒の独創性とい う視点からみると物足りなさが 残ったと言えよう。

 定番企画自体はあってよい。 先に述べた演劇発表会や部活動 の発表に加え、バザー、古本 市、昨年より復活した飲食企画 も好調な賑わいを見せた。

 しかし、高校の企画段階で各 クラスの希望が「飲食」「縁日」 「お化け屋敷」に集中したこと を考えても、文化祭のあり方や 高校クラス参加のあり方につい て学校全体で議論を重ねてゆく 必要があろう。文化祭が実施大 網に謳われているように「日常 の教育活動の発展」や「文化の 創造」を実践する場となるため の試行錯誤は続く。

図書館はいま

 図書委員会の年 間活動で一番大き なイベント、槐祭 の古本市が今年も 無事終了いたしま した。今年の売上 は、次のようになりましたの で、ご報告いたします。

 ・売上合計冊数 1,054冊(本・雑誌・CD等を含む)

 ・総売上金額  100,860円

 これらの売上金は、生徒 会を通じて、公的団体に寄付 される予定です。

 最後になりましたが、本を 提供してくださった方に心よ り御礼申し上げます。

槐祭(文化の部)振り返る  生徒部長 佐々木

 9月14・15日、「渋幕の 内弁当〜具がいっぱい〜」とい うテーマで、第17回槐祭(文 化の部)が開催されました。1 5日の一般公開日では、高校1 年E組が、工夫を凝らして作り 上げた歓迎門に迎えられて、昨 年を上回る約7000名のお客様が 来校されました。

 開催に当たっては、文化祭実 行委員会が、昨年度の反省を踏 まえ企画・運営し、当日の受付 から復元作業に至るまで、無事 終了させました。見事に生徒自 身の手で文化祭を成功に導いて くれました。来年度に向けて反 省も多くありますが、例年にな く生徒が主体的に活動してくれ たことが大きな収穫だったと思 います。

 特に今回の特徴としては、バ ザーや古本市において、保護者 の皆様方から多数の品々をご提 供頂きまして、過去最高額の収 益金となりました。また、献血 においても過去最高の人数を記 録するなど、ボランティア活動 への関心の高さが窺えました。 更に、新聞でも取り上げられ た、カンボジア地雷撤去への募 金においても多くの方々の暖か いお心を賜りまして「マイスト ーリー」も完売いたしました。 皆様の善意に対しまして、心よ り御礼申し上げます。

 尚、収益金・募金の詳細、 寄付先については後日ご報告致 します。


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平成13年(2001)10月11日改訂