えんじゅ:150号校長先生講話 |
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「自調自考」を考える(そのCXLU)幕張高等学校・附属中学校校長田 村 哲 夫 |
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西暦2002年、平成14年壬午(みずのえうま)の 年を迎える。 21世紀2年目となる。 壬(じん)は十干(かん)の第9位。 五行では水の兄(え)、人が地上に背のびして いる形にかたどり(象形)、 つきでる・のびるの意を表す。 「壬善也。从人士。士事也。」(説文) そして午は十二支第7位。 「午牾也。」基本義は交互に する。派生してまもりふせぐ。 日本でも元号使用以前は十干十二 支が使われ、その年の運勢が占われ た。大晦日ロンドンに滞在した時、そ の日ロンドンタイムスの紙面は大きく 新年の占星予想ホロスコープで占めら れていたことを想い出す。 洋の東西を問わず、新しい年には、 人はこれ迄にない新しい希望を託すも のなのだ。 又年の瀬では、有名な高浜虚子の 句「去年今年、貫く棒の如きもの」 の意、「年をまたがって私達に迫って くるものを考えさせてくれる」もので もある。 新しい年が幸多い1年となることを 祈っている。 21世紀の最初の年は、新世紀 が予想もしなかった、激動の年となっ た。特に9月11日の米国を舞台と した同時多発テロ事件、世界をゆるが したアフガニスタンにおけるタリバン、 アルカイーダに対する戦争はこれから の世界、人間の生き方を考えるうえに も重要な世界史的事件が起きたと考え る必要があろう。 21世紀は「知識社会」となる と予想されている。知識は生涯学習に よって強められ、人にとって最も大切 な「考える」ことの原動力となる。 「考える」ことによって得られる「智 慧」が人間を豊かに幸せにした。 処が、現実には、南北問題といわれ ている地球上の富の偏在、人が生きる 縁(よすが)となる宗教問題の偏狭、そして負 の遺産としての環境破壊等々事態の悪 化に対して「智慧のある筈の人々の 力」が働いて好転するということがな かなか見られない。しかしやはり、頼 りは「智慧」の力しかないのだ。 昨年末、私は「高校生のための社 会スタディ」「日経エデュケーション フォーラム2001」等の一連のシン ポジュウムに参加した。その中で「教 育再生 知の大競争時代を見据えて」 のテーマのパネル・ディスカッション では、パネリストとして参加、多くの 社会人が熱心に、真剣に「これからの 社会とその為の教育」について発言し ているのに感動した。 歴史上経験したことのなかった物質 的豊かさのなかで、何を生きる為の目 標としたらよいのかに戸惑い、家族制 度の家の崩壊により家の(恥)意識を 失った今、何をたよりに自律の心を持 ち続けられるのか、そして核家族の徒生 活のなかでどのように人間関係を伝 え、自分のアイデンティティの社会化 を実現させるのかといった今日的問題 が「教育」に対する要望となって表わ れているのが手にとるように判る体験 でもあった。 私は21世紀2年目に、教育に とって最も大切なテーマは「人間の (生きる為の)動機」であると考えて いる。つまり真の意味の「エリート (人の為につくす)教育」が必要であ ると考えているが、自調自考の幕張生 は。
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