えんじゅ:164号
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今年は本校の庭植えのバラが最盛期の頃、地区懇が6月中旬から7月初旬にわたり週末日程で開催されました。保護者の皆様のご協力により8地区別懇談会の総てが終了いたしました。 今回、校長からの資料を配付の上、本校教育に関っての様々な話題や情報をお伝えすることができました。 以下概略を紹介いたします。 「なぜ地区懇があるのか」、学校と家庭が協力して教育を考えることを目的に、保護者の皆様からの積極的なご意見を学校運営に反映させ、学校をよりよくしていくための懇談会です。更には「学校を開く」手段として公開授業、生徒による授業評価、学年懇談会、クラス懇談会なども行っています。 校長報告@「SARS」対策について Aセミナー教室増築について B災害時の学校避難と備蓄品について C奨学金制度充実(家計急変対応)について D学校からのお知らせについて(各学年通信、本校ホームページ) 18期生の大学入試実績は良い結果がでました。今年ほど本校が頻繁にマスコミに取り上げられた年はありませんでした。年間指導計画一覧表にある各分野の総和が、これまでの進学実績の結果だと考えています。 「自調自考」を身につけ、「アイデンティティ」の確立を果たすことが中高時代の必須の課題です。「校長講話」は、「アイデンティティ」確立の意識づけを目標としています。生徒の発達段階に合わせ、学年ごとのテーマで「自分を理解し、将来を考え、自分を社会にどう生かすか」、この3点セットへの道案内をしています。 中高一貫教育6年間の大切な処は人間の発達段階に応じて一貫した教育ができる点です。中学入学後「勤勉性」の発達課題をクリアしたところで中2前後の時期から「自分とは何か」という第2次自立期が始まります。その時の「友人」はその人の人生にとって決定的に重要なのです。一貫教育の利点の1つとして友人関係と教育環境が安定していることだと言われるのはこの故です。 今、「教育改革」が戦後最大の規模で進められ議論されています。文部科学省中央審議委員会で審議された、新しい時代にふさわしい教育基本法の改正について委員の1人として議論に参加しました。教育基本法の見直しの背景を簡単に解説しましたが、今後「公共」を意識して育てることが教育の課題です。「他人にしてもらう」ことを考えるのではなく「他人に何ができるのか」これが民主主義の根幹であり、「新しい公共心」なのです。 7月6日から13日にかけて文部科学省の依頼で中等教育を中心としたアメリカ東海岸に教育状況を視察してきます。秋の地区懇ではご報告できると思います。是非皆様のご参加をお待ちしています。 (瀬戸口・記)
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平成15年(2003) 7月19日改訂