秋酣、霜月。
古来より日本では、収穫の完
了、一年の農事の終了を神と共
に喜び、神に豊饒を感謝する
《霜月祭り》を祝っていた。
米国ではこの時期“Trick or treat”
と云って楽しく子供達が菓子をねだって
廻る Halloween =悪魔除けの南瓜を戸口
に掛ける=が終わり、十一月の第四木曜
日、収穫感謝日 Thanks giving day を
迎える。欧州でも米国ほどではないが
Halloween と南瓜は習慣となっているようだ。
秋はこのように祝いの時であると同時に、冬を
迎えようとする時、すべての生物の活力が
失なわれ人間も例外ではなく、活力を衰え
させる。そこで日本では低下した我々人間
の肉体に活力を吹きこむ神事も古来より行
なわれていた。
こうした自然との調和のなか
で生まれた日本古来の神事にも
似て、学校でも二学期は一年間
のまとめのように、学園祭、修
学旅行、研修旅行が実施され、
学校生活に一層の活力を吹き込
むことが計画実施されている。
各学年、高二の中国研修=日
本の文化の淵源を訪ね併せて現
代中国の発展を確かめる旅=、
高一の長崎平和研修、中三の奈
良、中二の会津若松そして中一
の南房総(鴨川)研修と、場所
を変えてそれぞれの課題の下、
充実した成果を挙げた。
ところでこの時期、生徒諸君
の「知的生き甲斐」を求める
「読書週間」が催される。十月
二十七日の「文字活字文化の日」
(文字活字文化振興法)から二
週間。今年の標語は「本を読ん
でいる君が好き」。
「読書」の「読」は「声を出
してよむ」の意だから、書物を
たまには、朗々と読むのもよいだ
ろう。西欧でもこの朗読はよく
行なわれるもので、この点は洋
の東西を問わず同じである。
最近、発表された「情動の科
学的解明と教育等への応用に関
する検討会」答申が、「脳科学
と教育」に関しての内容である
ので、大変な関心を呼んでいる。
脳機能の非侵襲的計測=人間の
生きた脳活動を外科手術を必要
とせずに観察出来る計測手段
が90年代に開発。機能的磁気共
鳴描画(fMRI)、脳磁図
(MEG)、近赤外分光描図(光
トポグラフィー)などがある。
=が可能となり、人間の情動
(怒り、喜び、悲しみ、憎しみ)
と脳の関係が次第に明らかにな
りつつある。
今回は特に若者の
「キレル」状態と脳の関係が示
された。研究成果の集積、学際
的研究活動及測定技術も充分で
はない故、結論は慎重にではあるが
どうやら「大脳皮質内側部の領
域にある扁桃体等の機能不全
(ベンゾジアゼピン)」が「キレ
ル」状況と密接な関係があり、
そこに海馬(記憶容量)の近辺
が働らいていることもわかった。
意欲やヤル気もここにかかわっ
ているようだ。そしてこれ等の
旧い脳部分の強化には、「早寝、
早起、朝ごはん」といった生活
習慣が大切であると報じている。
大脳皮質と云われる新しい脳部
分が教育の対策と考えていた考
え方にとり、大変新鮮な提案で
あった。前回の脳トレーニング
法と併せて考えさせるものである。
白調自考の諸君はどう考える。
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