えんじゅ:187号

躍進の年

卒業生よりの  メッセージ06



【可能性を広げて】


  ◎関根(15期)

 中学生や高校生のころには、 自分が将来どんな仕事に就くか 考えることが多いと思う。私も、 高校生のときに、弁護士になろ うと決めた。そう決めて、弁護 士に関係ないと思う勉強を辞め てしまった記憶がある。  弁護士と聞いて、普通、頭に 思い浮かべるのは、法廷で活躍 している弁護士だと思う。弁護 士の仕事に、被告人を裁判で弁 護する仕事、貸したお金を返し てもらえないとか、夫と離婚し たいなどという問題が起きたと きに、裁判所に訴える仕事など があることは、よく知られてい る。しかし、弁護士がいつも、 法廷で活動しているかというと そうではなく、それ以外の仕事 も多い。差別によって会社を首 になった外国人に代わって、そ れを取り消すよう会社と交渉す るのも弁護士の仕事であるし、 罪を犯してしまった少年の就職 先を探すという仕事もある。私 が弁護士になろうと決めたのは、 父親から暴力を受けたり、母親 から面倒を見てもらえなかった りする子どもを助けたいと考え たからだ。テレビか何かで、こ のような弁護士の活動が取り上 げられていたのがきっかけだ。そ のため、私にとっての弁護士像 は、子どもを救う職業だった。 だから、今、弁護士として働い ていて、これも弁護士の仕事な のかと思うことが多い。どうい う仕事かよく分かっていなかっ たのに、弁護士になると決めた と思うと、自分でもおそろしい。

 学生のころから将来のことを 考えて努力することは、大切な ことだと思う。目標がなければ 成し遂げられないことは多い。 しかし、中学生や高校生のころ には、なるべく自分の可能性を 広げるような努力をして欲しい と思う。私は、高校生のころを 振り返って、自ら可能性を狭め てしまったことを後悔すること が多い。もちろん、弁護士と なったことには後悔していない し、毎日出会う新しい仕事は楽 しい。もう一度高校生になった としても、弁護士となるような 気がする。それでも、中学生や 高校生のころにもっと色々なこ とにチャレンジすればよかった と思うことは、多い。将来のこ とを決める機会は、これから先、 いくらでもあるのだから。



【時流に敏感に】

  ◎木下(15期)

 新年明けましておめでとうご ざいます。  早いもので私が渋幕を卒業し てから六年間が経とうとしてい ます。自分の卒業した当時、プ レナしかなかった海浜幕張駅前 には、巨大スーパーや映画館な どが建ち並び、道行く渋幕生も 心なしかおしゃれに見えたりし ます。あの界隈を汚いラガー ジャージ姿で走っていた頃とは 変わってしまったなあとつくづ く思います。わが母校渋谷幕張 高校もいまや有名進学校になっ てしまい、時の移り変わりを感 じます。

 私は今年で千葉大学医学部を 卒業し、国家試験に合格すれば 臨床研修医として成田赤十字病 院というところで働く事になり ます。もう医者になるのかとい う戸惑い半分、早く一人前にな るぞという情熱半分といった心 持です。平成十六年度から卒後 医師臨床研修が義務化され、全 国の研修医はスーパーローテー トといわれる方式で内科、外科、 小児科、産婦人科、精神科、麻 酔科、救急の研修を二年間で行 うことになりました。日本では いわゆる≠ゥかりつけのお医者 さん%Iな役割を果たすプライ マリーケアーが軽視される傾向 にあり、こうした状況を鑑み義 務化に至ったようです。保守的 といわれる医師の世界でも制度 の変遷があり、また最近の医学 の進歩は目まぐるしく、常に日 調自考し時流に敏感になる必要 があると感じます。

 後輩の皆さんも常にアンテナ をめぐらして時代の流れを感じ て下さい。小人閑居して不善を 為すといいますが、ポーっとし てるとろくな事はありません。 ”閑居”してるなと思う人はと りあえず何かを実行して下さい。 勉強はもちろんですが、部活で もいいし、バイトでもボランティ アでも旅行でも恋愛でも…。新 年は新しい事を始めるチャンス ですよ。そこから必ず新しい事 が見えてくるはずです。

  千葉大学医学部六年在学

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平成18年(2006)1月25日改訂