えんじゅ:208号
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平成二十年三月一日、高等学
校二十三期生全九クラス (内、
付属中学校十七期生七クラス)
三百五十三人が、本校を卒業す
ることとなった。
教員と生徒の信頼関係の厚い
本校にあっても、二十三期生に
おける生徒と教員の絆の強さは
格別であった。校内で教員と生
徒が談笑する光景を見ることも
しばしばであったが、決して馴
れ合いの関係にはならず、とき
に衝突することも厭わなかった。
また、二十三期生は、非常に
活発な生徒が多く、様々な行事
において、学校全体を大いに盛
り上げてくれた。その雰囲気は、
学校全体を明るくする素晴らし
いものであったし、後輩たちに
ここまで慕われた学年も、そう
は無かったのではないだろうか。
かくも、学校を愛し、学校か
ら愛された二十三期生を送り出
すことはつらい。しかしながら、
今日という日は、二十三期生の
新たなる出発の日。そのめでた
い日に涙は不要であろう。
最後に、高等学校副校長の田
村聡明先生と、星合晃生先生。
高等学校教頭小河文雄先生。そ
して、六年間学年主任を務めた
藤井裕先生から、卒業生に餞の
言葉を贈りたいと思う。
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二十三期生の皆さん、ご卒業
おめでとう。本校を離れ、新し
い環境に身を投じる諸君に、改
めてお祝いの言葉を贈りたい。
卒業に当たり、夫々大きな目標
や夢があると思うが、本校での
6年間または3年間の経験を十
分に活かし、志高くその道を歩
んで貰いたいと思う。最近、韓
国で国宝第一号である南大門が
放火により崩属する事件があっ
た。当事者の心情を図り知るこ
とは出来ないかもしれないが、
人生においては、思い通りにい
かないことや苦難に見舞われる
こともあると思う。そのときに
こそ、その人の真価が問われる
ものである。「その時歴史が動い
た」という番組があるが、これ
からの人生、皆さんそれぞれに
「その時」は来ると思う。これか
らの皆さんの前に広がる人生が
実り多きものとなるよう祈る。
期待してます
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ご卒業おめでとう!
うららかな春の陽に
眠気を抑え
焼けつくような夏の陽に
歯を食いしばり
爽やかな秋の陽に
自由を我慢し
寒々とした冬の陽に
体を縮めた
試練だらけの過去の日々、学習
で頭を鍛えた。部活で心や技を
磨いた。勝負に笑った、泣いた。
そんな様々な片鱗を、この学舎
に残しながら今年もまた巣立っ
ていく卒業生諸君。今後長く続
く人生の耐久レース、常にペー
ス配分を考えながら日進月歩し
ていって下さい。自調自考の母
校はいつまでも君達の後ろ姿を
見守り続けてくれることでしょ
う。ご活躍を期待しております。
くれぐれもお元気で
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山稜へのアプローチは、ここまで順調に
その行程を進めることができました。気ま
ぐれな天空は、時に、大粒の雨や激しい風
雪を投げかけてきましたが、堅牢な木立の
森に守られた、比較的平坦な九十九折の山
道を、ゆっくりと楽しみながら歩んできた
私たちには、それも、心地よい時間であり
ました。
しかし、これからの私たちの「高みへの
ステップ」は、少しずつ傾斜を増し、鬱蒼
とした森もやがて灌木の疎林に変わり、風
雪の激しさに耐える強い意志と忍耐力、機
敏な行動力が要求されてきます。
やがて、取り付く山稜の位置も、明確に
なり、進むべきルートの選択をする時もやっ
てきます。
今大切なのは、足場をしっかりと固めて、
改めて対時する状況を見つめ直し、安定し
た歩みを継続することです。
厳しい登高の合間にも、深山の可憐な花々
や、天空に揺らめく満天の星が、私たちに幾
多の感動の瞬間を現出してくれるはずです。
皆で力を合わせて、前向きに、たゆまぬ
心で、今は、山稜への道を確実に歩んでい
きましょう。
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