えんじゅ:221号


中3ニュージーランド研修
     


参加生徒数305名という渋 谷幕張中学史上最大人数の学年 によるニュージーランド研修は、 先発のワイカト地区滞在組(3 月6〜20日)と後発のウェリント ン地区滞在組(3月7日〜21日) が日程を1日ずらして実施され た。初秋のニュージーランドは、 朝晩は冷え込むが日中は暖かく 心地のよい陽気であった。滞在 した2週間は天候に恵まれ、柔 らかい太陽の光が降り注ぐ穏や かな日が続いた。  生徒はワイカト地区で8つ、 ウェリントン地区で9つのコミュ ニティーに分かれ、ホームステイ をしながら現地の学校(交流校) に通った。学校の特徴はさまざ まであり、市街地に近い場所に 位置するものがあれば、見渡す 限り緑の広がる長閑な土地にあ るものもあった。ホストファミ リーとの対面や交流校の歓迎式 典で見られた緊張の表情は、授 業体験、小学校訪問、乗馬体験、 温帯雨林散策などの活動を経て、 徐々に和らいでいった。朝夕の通 学風景には、ホスト生徒(交流 校に通うステイ先の子供) と肩 を並べ、笑顔で談笑しながら歩 く様子が見られた。出発前に心 配されたホームシックについて も、一件の報告も無かった。この ように早い段階で生徒たちが異 文化での生活に溶け込むことが できたのは、ホストファミリーや 交流校のスタッフをはじめとす る現地の人々の温かいもてなし と心遣いによるところが大きい。 昼休みに生徒のお弁当を覗いて みると、サンドイッチや果物、ヨー グルトや飲み物、おやつのスナッ ク菓子などが大きな箱にびっし りと詰まっていた。また、セント・ ハトリックス・デイ(アイルラン ド系移民の宗教的な儀式) の全 校ミサやパレードへの参加など 学校が予定表に記載されていな いイベントを用意して交流の機 会を設けてくれる場面もあった。  2週間の実践的な異文化交流 を経て、生徒たちは外国語の学 習に新しい価値や意義を兄い出 した。特に現地の人々の優しさ や心の温かさからは、国境や言 葉の壁を越えた普遍的な愛情の 存在を感じとることができたと 思う。若い時代に培ったこの感 性が、今後長く彼らの中に長く 生き続けてほしいものである。



 「英語を話すにあたって」
1年 蓮沼

 僕は英語が得意ではない。特 にリスニングは苦手な部類に入 る。それゆえ、現地の人と話し を成立させて、自分の意志や考 えを相手に伝えられるかどうか とても不安だった。  実際にニュージーランドに 行ってみると、現地の人は優し く僕のために比較的ゆっくり話 してくれたり、僕の拙い英語で も真剣に聴き取ってくれたりし た。そのおかげで、なんとかコ ミュニケーションをとることが できた。  ホームステイをし始めて間も なく、ホストファミリーと親し くなりたかったのでとにかく話 しかける努力をした。その時、 言葉が分からなくても身ぶり手 ぶりで必死に話すことで「言葉 の壁」を越えられる気がした。 相手を思いやる気持や、相手を 知りたい、理解したいという思 い、そして自ら積極的に心を開 く勇気があれば「言葉の壁」も 越えられるものだと気がついた。  ネット社会になって世界中の 人と」リアルタイムで話せる今、 思いやる気持や自分のことを伝 えようとする積極さが必要であ ると思う。


 「日本の原風景」
1年 藤森

 巨樹の居並ぶ並木道があった。  皆、僕一人で抱けはしなかっ たし、日本の三階の建物を凌駕 していた。僕は吃驚した。キウ イ(NZ人) は誰も驚かない。 巨木の居並ぶこの異郷の風景は 何処にでもあるのだろうか。実 はNZは世界一のガーデニング 大国。そのためかどの庭も驚く ほど麗しい。街の木々はガーデ ニングの延長だったのだ。NZ .の豊かな自然を失うまいとする キウイの心がここにある。何て 美しい心の持ち主なのだろう。 宮崎駿監督の 『トトロ』 のさつ きとメイのお父さんではないが、 NZでは木と人は仲良しなのだ。  別れの日、NZの友人は涙を 流してくれた。たった六日間(僕 はホストと学校でのパディが別 であった) の交流でここまで情 熱く接してくれる異国の友に感 謝すると共に日本の原風景かな と思った。そして最後の南十字 星を仰ぎつつオークランドへと 向かった。  帰りの日 の天候は透 き通る様な 青だった。

 
えんじゅ表紙へ

学校表紙(もくじ)へ

平成21年(2009)5月13日改訂