えんじゅ:226号校長先生講話 |
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「自調自考」を考える(そのCCXVII)幕張中学・高等学校校長田 村 哲 夫 |
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渋谷教育学園幕張中学高校の
二学期が終了する。
冬休みの後、登校する時は
二十一世紀十年目となる。
先般開催された進路講演会で
の茂木健一郎先生の話しに熱中
していた生徒諸君
の対応をみて、成
る程、二十一世紀
は「知識基盤社
会」=Knowledgebased society、脳
社会が現実のもの
となり、若者はそ
の対応としての心
構えが出来ている
と熟実感した処で
ある。
「目標を持つ」、
「時間のプレッシャーを懸ける」
といったことが脳
の働きをより活性化させる。そ
してドーパミンというホルモン
の話し等々大変興味深い話しを、
殆ど全員が熱中して聴く姿は、
私にとっても、大変新鮮な印象
を与えてくれるものだった。
又、世界中の高校生が集まっ
て開催されるニューヨークでの
模擬国連大会(国連本部を会場
とする) に、二年連続して、本
校代表チームが日本代表として
選考されたというニュースが飛
び込んできた。
丁度、私自身にとっても十月
政府代表の一員としてパリに本
部をおくユネスコ総会に参加し
た経験もあって、今の若者達は
これ又、まさに国際化社会に生
きていく心構えもあって、この
種の会議に大変関心があるのだ
なあとも実感した次第であった。
ユネスコは、国際連合(第二次
大戦の反省を礎に1945設立)
の17ある専門機関の一つとして、
教育文化科学技術の研究、専門
情報交換等を任務とする国際機
関(加盟国193)である。二年
に一回開かれる総会には各国代
表が参加、発言を重ね任務とす
るテーマの諸課題を議論して方
向性を示す役割がある。今回も
教育大臣会合では高等教育(大
学)の目標として、従来言われて
来た@問題発見解決能力A批判
的思考能力(クリティカル・シン
キング)B伝達能力(コミュニ
ケーション能力)に加えてC協同
性・他人と調和し思いやる能力
が必要不可欠であるといった議
論がされ、この議論は、近々実施
される大学学部卒業時点での到
達度国際比較調査であるAHE
LOにも生かされるようである。
こうした国際的情報発信の重
要性を世界で最初に指摘し、実
行した人は、新渡戸稲造博士で
あると言われている。国連の前
身である国際連盟の初代事務次
長(初代事務総長はジェームス。
E・ドラモンド・英) 時代、国
際知的協力委員会Commission
for international Intellectual
Corporationを主催し立ち上げ、
文化に関する国際協議、発信を
実行した。平和を維持・発展す
る為に必要な文化・教育・科学
での分野協力に世界の第一級の
人々が集められている。アイン
シュタイン、マダムキューリー、
ベルグソン、ギルバート・マレー
等々。
世界中の各分野の第一人者達
が、言葉は異なり、考え方、も
のの見方価値観は違っていても、
集い議論し、発信していくこと
でこそ、人類社会の平和は維持
発展出来るのだと考えたものな
のである。国際化社会の重要な
側面を示してくれている。
これが今日のユネスコに引き
継がれている。
「遠い過去を知らずして、遠い
未来は語れない」
自調自考生どうだい。
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平成22年(2010)1月12日改訂