えんじゅ:237号
| ||
|---|---|---|
|
| ||
| ||
|
私の年末年始は、愛犬の柴犬「秀」と一緒に雪山に行き、スノーシューで沼地や崖を登り降りしながら大自然に親しむことが通例であった。 その秀も、溶血性貧血という病気となり介護が必要になった。結局、三ヶ月半の看病の末、昨年二月四日、最後の力を振り絞り「長い間ありがとう」と一鳴きし一生を終えたのである。 これで一旦、雪山の正月を諦めたのだが、 日に日に新たにして また日に新たなり 『大学』 これで、新たな希望が湧き、供養をかねて、年末年始を雪山で過ごそうと決めたのである。 雪山の大晦日は粉雪が舞い、風音と共に時が過ぎていった。案の定、元旦の朝は、前日の降り積もった雪で真っ白だ。一日早い書き初めさながら、一言「ありがとう」と空書した。 今年も、よろしく。 | ||
| ||
|
二学期末の授業アンケートで「他人の意見を聞く機会が多いので、自分の考えが深まる。」という感想に接して嬉しくなった。なぜ学校で学ぶのか、その理由を端的に言い表していると感じたからだ。たかだか三三七名の集団ではあるが、その中身は多彩である。一人として同じではない。多様な価値観が混在し、ゆえに衝突し、新たな価値観を生み出す。そこに集団学習の最大の利点がある。 私たちは、昨秋の広島研修を機に「平和」について考えた。今の私たちに出来ることは、「よく見、考え、行動する」ことだと思い至った人が多かった。最終的に行動するのは自分であっても、その第一歩は、自分の周りを「注意深く見る」ことなのだと実感したのだった。 他者の存在が、自己を高めてくれるということを学び取った君たちの、未来は明るい。 | ||
| ||
|
稜線にあがると、急に風が強くなった。そして我々の眼前には、幾多の峻峰がその魅力的な全貌を現出し、挑発的に登頂を促してくる。ここからは自分との戦いになる。積み重ねたトレーニングで鍛えあげた肉体と、日々の切磋琢磨により研ぎ澄ました精神をフルに使い、高みに少しずつ身を押し上げていく。 そして、躊躇はいらない。我々は着実に、ここまでの歩みを進めている。装備も、先のルートファインディングも万全のはずだ。しかし、気持ちは緩められない。頂稜の傾斜はかなりきつく、突風や足元の陥穽にも少しも気を抜けない。谷筋から巻き上がる深い霧が、自分の位置を見失わせることもある。どんな時も、自分の力を信じて、大胆かつ慎重にそれぞれの頂を目指して進んでいこう。この積み上げが、頂での歓喜と絶景に繋がることを信じて。 | ||
| ||
|
新年を迎えましたが、高校三年生にとっては、かなり緊張感を持って迎えたことでしょう。 大学入試を控え、誰でも大なり小なり不安や苛立ちはあると思います。しかし、今いちばん大切なことは入試までの日々を心身ともにいかに安定した状態で送れるかということです。残り少ない時間ですが、落ち着いて着実に勉強を続ければ、まだまだ力はついていきます。力がついているということは、なかなか実感できないかも知れませんが、焦らずマイペースで毎日を過ごしてください。自分の目標を諦めることなく、粘り強く勉強を続けて行けば、結果は後からついてきます。 春になって美しく咲く花も、厳しい冬を乗り越えたから美しく咲くことができるのです。自分を信じ、最後まで力を尽くして、春には美しい大輪の花を咲かせて欲しいと思います。 | ||
| えんじゅ表紙へ | ||
![]() | ||
平成23年(2011)1月15日改訂