えんじゅ:261号
|
||
|---|---|---|
|
副校長 田村
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。今年は桜の開花が早く、記念撮影を十三年ぶりに八重桜の前で行いました。三〇周年を記念した完成したばかりのメモリアルタワーが迎える初めての新入生とともに、ご一緒に学園生活をスタート出来ることを大変嬉しく思っています。
皆さんが送るここ渋谷幕張での中学高校生活は、無限の可能性を秘めています。自分の可能性を広げ、現実のものとすべく、これからの積み重ねを大切にしてください。三年間、また六年間は長いようで短く、短いようで長いものです。慌てず焦らず急がず、この機会にじっくりと考えてみるのもいいでしょう。与えられたことをするだけでなく、これから先の人生まで見通し、時には自分から積極的に色々なことにチャレンジしてみることも重要です。色々な経験・様々な友達の輪を持って、大きな人間としての礎を築いて貰いたいと思います。
皆さんそれぞれが、高き志と目標を掲げて、夢に向かって粘り強く取り組み、結果として内容の濃い充実した学校生活であったと思えるよう願ってい
ます。
最後に、メモリアルタワーの完成により、新しい施設・設備が、既存の建物の改修とともに、整備されました。渋谷幕張の生活を通して、個々に十分活用して頂き、皆さんの力を存分に発揮して貰いたいと思います。なお、新しく出来た施設・設備は、今後も長く後輩が使用していくものでもあります。少し気を使って丁寧に利用して頂くようお願いします。
|
||
|
副校長 松井
ご入学おめでとうございます。
新しくこの学校に入学して、いろいろと心に決めていることがあると思いますが、何事も、一つ一つ、階段を上がるように一歩ずつ進むことが大切ですし、それが最も早く目的を達成する方法のようです。
さて、皆さんは、山に登ったことがありますか。千葉にも鋸山がありますが、もう少し高い山で、登るのに少し時間が必要な山。日光でも、那須でも、尾瀬の燧ヶ岳や至仏山でもよいのですが、歩いても、歩いても頂上に到着しない。暑い。汗が流れ、止まらない。休憩!。また休憩!。まだ頂上は見えない。ここで、登山者は鍛えられるのです。もっと計画的に、あきらめず、一歩一歩進むことの大切さを。さあ、休憩ばかりしていないで、一歩一歩進んで、頂上に立って下さい。頂上に立つとそれまで苦労していた自身が、立派に思えたり、頼りになる自分であったりするでしょう。山登りは、日常生活の中の日々の努力、一歩一歩の前進と同じなのです。ですから、困った時には、是非、山歩きをして下さい。気持ちがすっきりして、解決の糸口が見つかるかも知れませんよ。
ところで皆さんは、「ひょうたん」が育っているのを見たことはありますか。毎年、校長室の窓下に「ひょうたん」の苗を植えて育てていますから、今年も「ひょうたん」が育つでしょうから、是非、見て下さい。グリーンカーテンの中に、大小の「ひょうたん」がたくさん見られるはずです。楽しみにして下さい。では、渋幕での生活を楽しんで下さい。
|
||
|
中学1学年主任 大平
多くの動物が生まれて間もなく立ち上がって行動を始めるのに対して、人間の赤ちゃんが自分の足で歩き始めるのには一年くらいかかります。さらに数年経ってから幼稚園や小学校に通います。しかし、彼らはまだ正しい社会性を身に付けているとは言えません。限られた、ごく小さな社会への進出に過ぎません。社会人としては大へん未熟です。
一般的に社会に出るということは、自立すること、親離れすることに他なりません。したがって社会に出るまでの時間が長い人間は、他の動物と比較して親をはじめ多くの人々の愛に支えられて成長するということです。受けた愛をしっかりと自分自身の中にしみ込ませて、それが自分にとってかけがえのないものであることを実感し、決して忘れることがないように、人間は自立までに長い年月を必要とするのだと思います。そして自分の授かった以上の愛を次の世代に注いでいくことが、人としての使命なのではないでしょうか。
中学生は自立する年頃、つまり正しい社会性を身に付けなければならない年齢です。家族という最小の居心地の良い社会を飛び出して、考え方の異なる人々がいる社会で、どのように生きていくべきかを考えてください。多様な人々との交流を通して自分自身への理解を深めながら、将来への方向性が見つかることを期待しています。そしてこの学校での六年間が君たちの人間形成の礎となることを祈っています。それは多くの人々の輪の中で一生懸命に生きることで実現すると思うのです。
|
||
|
高校1学年主任 高橋
三年後、共に巣立つ予定の三一期生がようやくここに揃いました。宇宙の時間を持ち出す迄もなく高齢化が喧しい昨今では、三年間は一握に過ぎません。しかし、計数単位では処理できない質的に濃密な時間と空間を分かち合うことになるはずです。
まずはお互いの良さにのみ目を向けてみましょう。様々な来歴のメンバーならではの集団に成長することは想像するに難くありません。必ずや新しい文化や価値観を創造し、その刺激に心痺れる日が訪れるでしょう。
高等教育への門戸が限られていた明治から高度経済成長期には、「末は博士か大臣か」、「おらが村の○○長」などの「成功モデル」が存在しました。一方、高等教育が大衆化した現在、幸せの価値観は多様化し、他人が敷いたモデルではもはやそれは満たせません。そこでは夢・目標・好奇心・生きがいという、ある意味言い古されてはいるものの、人間だけが太古から持ち続ける概念だけが羅針盤となり得ます。本来、多様化は歓迎されるものですが、同時に大海の孤独から抜け出すような不断の営みが個々に課せられます。
(若者には時にそれが苦痛であるかもしれませんが)今まさに人生を大きくかえる分岐点に立つからこそ、「自分はどのような存在で、何をもって社会に貢献するのか」の視点を忘れず、凛として歩んで下さい。
「幸せの多様化」と「独善」は表裏の危険を伴います。必ず廻りに存在する憧れの友人、保護者、先達の営みを真似してみることも勧めておきましょう。
将来、幕張での三年間は人生の画期であったと悉皆想起するような毎日となりますよう。
|
||
| えんじゅ表紙へ | ||
![]() |
||
平成25年(2013)5月18日改訂