えんじゅ:271号

中学第三学年
ニュージーランド研修


  今年度中学第三十二期生のニュージーランドホームステイ研修は、第一団(ワイカト地区)三月十一日〜三月二十五日、第二団(ウエリントン地区)三月十二日〜三月二六日の日程で行われた。例年より人数の多い学年であるため、参加者はワイカト地区百九十名、ウエリントン地区百十五名、総勢三百五名におよび、そのため現地の受け入れ校に新たな学校を加えての実施となった。実施時期も昨年より遅くなっているため、ニュージーランドは季節の変わり目にかかっており、朝夕の肌寒い日も多かったが、一部に黄葉の始まりも見られ、美しい季節を楽しむことができた。
 研修内容は例年通りに、各学校の授業への参加、小学校訪問、ワイトモの鍾乳洞、ロトルアのマオリ集落、間欠泉等の見学など盛りだくさんだが、やはり最も意義深いのは、現地の同年代の生徒たちや、ホストファミリーの人々との人間的な交流であった。
 サンテグジュペリの『星の王子さま』の話で、自分のバラを愛おしく思う王子は狐に言われて咲きほこるたくさんのバラを見に行く──君たちは僕のバラとは違う。それじゃただ咲いているだけじゃないか。──戻ってきた王子に狐は「秘密」を教える──君が君のバラを大切に思うのは、彼女のために時間を使ったからさ。──学校で過ごす最後の日、別れの日、人々の言葉にあらわれるいくつもの"my"このありふれた人称代名詞が特別な真実を含んだ美しい言葉に思えてくる。「わたしの」と言えることはなんと特別なことなのだろうか。"my friend" "my son" ……生徒にとってニュージーランドは単に南半球の美しい国というのではなく、「わたしの友達の国」「わたしのファミリーの国」になったはずである。
 帰りの機中で読んだ生徒の所感には、もっとコミュニケーションできるように英語の勉強の必要を感じたというものが多かったが、同時に、たとえ言葉が十分でなくても通じ合うことはできるのが人間同士なのだということも実感したことだろう。世界が狭くなっていく現代、そのことこそが最も貴重な財産になるのではないだろうか。





えんじゅ:271号

スーパーグローバルハイスクールの指定について
副校長 田村


 高等学校において、グローバル・リーダー育成に資する教育を通して、生徒の社会課題に対する関心と深い教養、コミュニケーション能力、問題解決力等の国際的素養を身に付け、もって将来、国際的に活躍できるグローバル・リーダーの育成を図る「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」事業が開始され、本校にて応募した「多角的アプローチによる交渉力育成プロジェクト」が、見事採択されました。
 全国から250校程が応募し、56校が選ばれたもので、本校では、「食」にまつわる諸問題の分析を、複数教科の授業時間において様々な観点から試み、生徒自らが問題点を発見し掘り下げていくこと、また総合学習の時間を活用し論文作成や討論の場を設け、英語力の増強を図りながら、問題解決に向けWIN‐WINの妥結点に至る交渉力を育成するものとして、評価されました。
 これから、生徒による意見発表の機会や意見交換を行う場を準備し、授業内での活動や、ホームルームや放課後の時間を利用して多くの生徒が参加出来る環境を作っていく予定です。また海外研修や海外からの学生を呼んでの研修、テーマに関したプレゼンテーションやディスカッションの場を用意し、英語による交流の機会も増やしたいと考えています。連携大学である東京外国語大学は、様々な地域や国の学生が在籍していますので、その特徴を活かした様々な留学生との交流、テーマに関した多様な意見交換が期待されます。最終的な目標として、3年後の高校生国際会議の開催を予定しています。生徒がGLOBAL ISSUESについて立場の異なる者と英語で意見交換を行う経験を積み、国際会議の準備段階から参加までの過程を通し、交渉力の更なる伸長を図ります。
 これから5年間にわたり、毎年かなりの補助を貰いながら構想を進めていくこととなります。有効に活用し、生徒の皆さんにとって意味のあるものにしていきたいと思います。グローバル人材養成のトップ校として内外の期待も大きく、英語力、交渉力を磨き、高い成果を出せるよう努めて参りたいと思いますので、楽しみにまた積極的に取り組んでくれることを期待します。




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平成26年(2014)5月20日改訂