えんじゅ:310号  


 

 

中学第三学年
ニュージーランド研修


 中学三十期生のニュージーランドホームステイ研修は、二八七名の生徒が参加し、第一団(ワイカト地区九校)三月七日~二十一日、第二団(ウェリントン地区七校)三月八日~二十二日の日程で実施された。親元を離れ、言語や文化の異なる人たちと共に過ごした経験は、生徒たちの異文化理解を深めただけでなく、自立に向けた大きな一歩となったことと思う。

 一年B組 伊藤
 ウェリントンに着いてまず感じたのは、「風が強い」ということ。行く前にも聞いていたが、想像よりも強い。しかし、それとは対照的に時間の流れはとても穏やかなものだった。  NZでは朝からゆったりとした時間が流れている。特に放課後は、部活などで学校に残ったり、通学に時間をかけたりすることは少ない。その分、日本よりも自由に使える時間が多く、平日の夕食を自分たちで作る余裕さえあった。ホストマザーは、日本では電車で一時間以上かけて通学する人も少なくないということに驚いていた。時間の使い方。同じ二十四時間でも全く違う。これはNZと日本の違いの一つにすぎない。  時にそれらの違いを理解できなくても、それを受け入れ尊重することが大切だと実感した研修だった。
 

イギリス研修


 イギリス研修は三月十八日~ 二十七日の日程で、幕張高・渋 谷高から計三十二名が参加して 行われた。本研修は、語学研修 が中心のプログラムで、ロンド ンから南西に車で二時間ほどに 位置するボーンマスという都市 にてホームステイをし、世界各 地より集まった学生とともに語 学学校に通い、レベル別のクラ スに参加した。生徒たちは文化 や習慣の違いなどに刺激を受け ながら、英語を学ぶことができ たようである。初日こそ小雪の ちらつく天気であったが、全体 的には天気にも恵まれ、のびの びと活動することができ、充実 した研修になった。
 

シンガポール研修


 三月十七日から二十六日までの十日間、本校八名と渋谷高七名の、合わせて十五名の生徒がシンガポール研修に参加した。  この研修の特徴はホームステイをしながらのラッフルズインスティテューションとの交流と巡検である。特に授業体験では、参加生徒はそのレベルの高さを実感しただけでなく、積極的に発言し、活発な議論を行うラッフルズ生の姿勢に刺激を受けたようだった。  この研修を通し、「多民族の共生」を参加生徒は毎日肌で感じていた。これからの国際社会で必要となる姿勢をシンガポールで出会った人やモノが教えてくれたように思う。
 

ハーバード
プライズブック受賞


 二〇一七年度ハーバードプライズブックが現三年H組の川原月さんに贈られた。  この賞はハーバードクラブ(ハーバード大学卒業生会)が優秀な高校生に対して著名な作家の著作を贈る賞で、本校は二〇一〇年度に受賞校に指定され、毎年高校二年生の一名が受賞している。  川原さんは国際問題への関心が高く、昨年八月に行われた第一回全日本高校教育模擬国連大会においても副議長を務めるなど、積極的に活動した。  三月二十日の修了式において、ハーバードクラブ・ジャパンの大竹黎様より受賞書籍が贈呈された。