槐祭文化の部は、今年度も多くの来場者をお迎えし、無事終えることができました。 今年度は「臨場感があり、オリジナリティあふれる企画を、グローバルな視点を基に計画的に制作することで、渋幕生も含め誰もが楽しめる文化祭にしよう」という方向性のもと、昨年度に引き続き「マンネリ感の打破」を目標としました。テーマの「百花繚乱」は、約百の企画を行うにあたり、生徒の思いを明確に表現することができていたと思います。 今年の夏休みは、二学期が始まって早々に文化祭ということもあり、準備に積極的なクラスが増えたようです。その結果、例年より直前準備で慌てていることは減ったように思います。本校の直前の集中力は素晴らしいのですが、それに頼ることなく、来年度も計画性を重視して取り組んでほしいと思っています。より企画内容の質を高めていきましょう。 文化祭は生徒会主催行事です。生徒会本部役員、文化祭実行委員を中心に、生徒全員が役割分担をして取り組んでいたと思います。今年度変更した点として、校内の案内表示を天井から吊り下げたことがあります。概ね好評だったようですが、掲示期間が短かったこともあり、生徒全体には周知徹底できていなかったように思います。それぞれのアイコンの意味、色分けなどを理解して、来場者にわかりやすい案内板を作ろうと一学期から検討してきました。来年度も続ける予定のこの表示が、もっと有効に活用していけるようになることを期待しています。 徹底できなかったことはもう一つあります。それは、各団体の呼び込みに関することです。数年前に一度、劇などの発表団体に迷惑がかかるので全面禁止にしたことがあります。その次の年、来場者に企画をアピールしたいという生徒の思いがあり、委員会で検討した結果、教室内での発表に迷惑をかけないことを条件に呼び込みを行ってよいことにしました。今年度もその条件付きで認めていたのですが、場所と声の大きさを考えずに発表している前の廊下でも、かなり声を張り上げていたように思います。来年度に向けて、しっかり考えていかなければならないでしょう。 その点を除けば、各団体の発表に工夫が凝らされた、良い文化祭になったと思います。今年の良い点は来年度につなげ、反省すべき点は全員で共有して来年にいかしていきましょう。来年の文化祭の準備はもう始まっている。これくらいの思いを持つことが、文化祭全体の質の向上につながるのではないでしょうか。 保護者の皆様には、バザー、古本市への物品提供など、生徒の活動へのご支援、ご協力をいただきました。この場を借りて御礼申し上げるとともに、ぜひ御自分たちの学生時代の文化祭の経験を生徒たちに伝えていただければと思います。 クラス企画は、映像作品を作るクラスが減り、中一は展示、中二と中三は劇、高校は体験型の発表が中心となりました。来場者に楽しんでもらうために、当日自分たちが楽しまなければその思いは伝わらないという意識が強くなってきたからだと思います。その結果、今年度は槐祭グランプリの上位にもクラス企画が多くなりました。各クラスが様々な工夫を凝らしたからでしょう。来年もまた新たな視点から企画を考えるなど、渋幕生らしい発想を期待しています。 二年連続で後夜祭が開かれました。入念にリハーサルを行うなどしっかり準備をし、見事に成功させました。また、ピロティに自前のステージを作って発表したり、昨年度から教室とグラウンドの両方を使う企画が出てきたり、と見せ方も変わってきました。来場者を楽しませるためには、内容だけでなく装飾なども工夫する必要があるでしょう。校内装飾も生徒有志で行っており、ノウハウを持っている人も増えてきました。うまく受け継いでいってほしいと思います。 クラス以外の企画では、例年通り講堂で吹奏楽、室内楽、オーケストラ、合唱、演劇、第二啓発室では軽音楽の質の高い発表がありました。屋外ではダンス同好会の発表に足を止める人が多く、今年は体育館に場所を移した弓道部の演武や毎年好評のドリルチーム部の発表もありました。文化系部活、同好会も毎年展示の方法や来場者が参加できるように工夫して発表しており、今年も会場は大盛況となりました。 今年度の文化祭は終わりましたが、すでに来年度に向けて動き出している人たちもいます。後輩たちに引き継いでいくことも行事の一部ですから、より良いものを残していけるよう考えて行動してほしいと思います。 (生徒副部長 富塚) |