えんじゅ:316号  


 

 

祝卒業
副校長 田村


 三十四期生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。毎年この時期になると高校3年生の諸君を送り出す寂しさと共に、逞しく成長した皆さんのこれからの活躍を楽しみに感じます。皆さんの前に広がるこれからの世界は、新しいことに絶えずチャレンジする資質が求められています。変化の動きは早く、世界的な競争も激しく、予測は困難で安定的ではないかもしれません。だからこそ、積極的に挑戦してみようと思う気持ちが大切です。怯まず恐れず人生を楽しんで貰いたいと思います。友人とともにここで過ごした学校生活を通して身に着けた力と経験は、必ずや諸君の助けになることでしょう。自調自考の精神を身に付けた卒業生諸君の、今後益々の活躍を期待しています。
 

他の意見も大切に
副校長 松井


 ご卒業おめでとうございます。  いろいろな行事や授業、部活などを通して、多くの友達を得て、楽しく、充実した学校生活であったことでしょう。  さて、卒業後の自分に自信を持って活動するための要点は、常に自分の意見を持ち、それを発表したり、行動で表すことです。と同時に、他人の意見を十分に聞くことです。なぜなら、皆さんがこれから活躍する場は班やグループ、チームなど、仲間がいる場で、自分の個性豊かな意見を期待される反面、例え少数意見でも、反対意見でも無視できない場であるからです。他の意見をじっくり聞き、その要点をどのように生かすかを判断する難しく、重要な場です。 それでは、お元気で、頑張って下さい。
 

チャレンジ精神 顧問
顧問 沼


 三十四期生の皆さん、ご卒業おめでとう御座います。  まもなく新しい元号が発表されますが、平成の終盤は十代の若い力が躍動した時代でした。世界レベルの卓球で頂点に立った張本選手は中学生、女子ダブルスの伊藤・早田ペアは高校生、藤井聡太7段が最年少でプロ棋士の資格を得たのが中学生の時、四月一日にプロ入りする囲碁の中邑菫さんは10歳の小学生。彼らの台頭には様々な背景が考えられますが、人一倍のチャレンジ精神と努力の賜物であることに疑いの余地はないでしょう。  君たちの未来にも無限のチャンスが広がっていますが、失敗を恐れ、努力を怠れば前には進めません。何事にも積極果敢にチャレンジし、努力を惜しまず邁進して下さい。
 

Try something new!
高校教頭 深村


 ちょうど三十年前、四期生と一緒にオレゴン研修に行った。日本食が恋しかろうと、ホストファミリーが、わざわざ連れて行ってくれた中華レストランで見慣れぬものに出くわした。フォーチュン・クッキーというらしい。あれこれ説明を受けた後試してみると「Try something new!」 理解不能の長い解説の最後に「You will be happy.」とあった。なんかいいじゃない。以来、何かに行き詰ったときは、それまでと違う観点から考えたり、行動するようにしてみた。自信は持てなくても、何かいいことが待っていると期待できるようになった。前に踏み出す勇気が簡単に出せるようになった。  最初の一歩は、初めて見るけばけばしいアメリカ風中華寿司を食べる事だった。笑った。
 

かわりゆく時に(続き)
高校教頭 藤井


 いよいよ卒業というかわり目。えんじゅ新年号と卒業文集の続きを。先日、テレビでチャンネンルをかえていると、「昭和」の特集か何かで、自分が高校生の頃に聴いていた曲(ハッピーエンドというバンドの曲)が流れた。当時自分の周りにあった色や臭いのようなものが蘇ってきた。次々と当時の曲が流れてきたが、同じようなことはなかった。卒業文集で「立ち位置をかえると、同じものでも違って見える」と書いた。年齢という大きな立ち位置の違いで、多くのものが当時とは違って見える。しかし、かわらないものもある。そんなに多くはないが。  かわりゆく中で、誰でもかわらない(かえたくない)ものがある。君は、かわらぬ何を「平成」から持って行くのだろう。