えんじゅ:124号

中ニ スキー講習会


平成十年十二月二十三日から二十六日まで中学二年生を対象に志賀高原において スキー講習会が行われた。参加者150名。引率教員13名。初日、生徒は自己申告の スキー歴により、上・中・初級・初心者に分かれてそれぞれ指導を受けた。 翌日滑走状況に応じて級の移動が行われた。天候は初日晴れ、二日吹雪、三日目晴れ、 新雪でのスキー。四日目小雪と比較的恵まれ、ケガ人もなく無事終了。

「思い出のスキー講習会」

2−4 阿部

私のスキー歴は、小学四年生の冬に一度行ったきり。しかも、初日から猛烈な吹雪の中での スキーだったために、すっかりスキー嫌いになっていた。

スキー講習会は、友達が大勢参加することもあって、旅行気分で参加を決めた。 志賀高原はもちろん初めての地であったが、スキーを 履くと、銀世界に心が躍った。淡い午後の日射しの中で雪面をしっかりととらえることができた。 が、スピードがつくと、バランスを崩して転倒。回数を重ねるうちに恐怖心で 「もう滑りたくない。」と思ったりもした。

二日目、吹雪の中での滑走は、斜面の角度を知覚せずにすんだことと、真綿のような雪が転んでも 衝撃を感じさせないでくれたこともあって、初めてスピードに乗れるようになった。 転倒回数も減り、リフト回数が増した。


三日目は快晴、新雪がまぶしい程であった。朝から遠出をし、様々なゲレンデを滑り降りた。 初日に感じた恐怖はうそのように去り、樹間を通して射し込む光の戯れを見るゆとりも出てきた。 午後からチャレンジして登った頂上からの景色は最高だった。遠く雪を頂く山脈にも日の光が 当たってキラキラ輝き、その下に雪化粧して静かに立たずむ町々。長く延びる道路、 反村側のゲレンデをくねくね滑り降りていくスキーヤーたち。目前の樹氷たちの輝き、美しい。 スキーは滑る楽しさだけではない。日暮れになってもまだまだ滑り足りなかった。ナイターは 初級組は禁止されたのが悔しかった。

が、四日間の講習は私に新しい楽しみと、苦手なことにも挑戦して克服するという貴重な体験を させてくれた。人きな充実感が得られたこの四日間は私の大切な思い出になっていくことだろう。


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平成11年(1999)3月2日改訂。