えんじゅ:126号
1999 2/27〜3/13 | |
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バスが学校に到着するとそこにはホストファミリーがもう待ち構えている。 バスの中では、「どうしよう。もう来ている。」という誰かの悲鳴ともとれる 声とともに緊張した雰囲気がざわめきとなる。ひとりずつ名前を呼ばれてホストに 引き取られてゆくときの不安な表情。十二泊のホームスティが始まる。 ニュージーランドは、赤道を隔て日本と対称的な位置にあり、飛行機で約十時間 かかる。人口最大の都市オークランドから南にバスで約二時間のところにホーム ステイ地のワイカト地区がある。ケンブリッジ、マタマタ、テ・アワムツ、 モリンズビル、ハミルトン市内のマエロア、メルビルの六地区の各学校に分散して 研修は行われた。マタマタ地区だけが、十三〜十七歳の五年間通う「カレッジ」と 呼ばれる大規模な学校があるが、その他は、十〜十三歳の生徒たちが通う 「インターミディエイトスクール」で、人数も少なくこぢんまりとしている。 学校では日本語の授業もあり、親日的な雰囲気も伝わってくる。 先住民のマオリ人とイギリス系ヨーロッパ人は、反目しあった時代もあったが、 現在は、マオリ文化の授業などもあり、お互いの文化を認め合って共存している。
歓迎会はマオリ式で行われた。「ハカ」と呼ばれる迫力あるマオリダンスで出迎えて くれた。式の最後の「テ・ホギ」と呼ばれる鼻と鼻とを合わせる挨拶には些か抵抗が あった。この儀式が修了すると、私たちは彼らの身内となる。「いつでも好きな ときにこの学校に来て下さい。」ダイヴァー校長は私たちを温かく迎えてくれた。
ホームステイも二、三日もするとそれぞれの家庭が見えてくる。文化が違う国なら なおさらだが、様々な家庭があることに気がつく。ニュージーランドでは、家庭で よく家事をするお父さんを称して「キーウィハズバンド」という。また、お父さん だけでなく、全員が何らかの家事をすることを習慣にしている家庭が多い。 子供たちが家の手伝いをする。日本の家庭ではあまり見られなくなった習慣である。 「日本のお母さんは働きすぎだ。」と研修後のアンケートに書いていた生徒がいたが、 帰国後、お手伝いをするようになったのかな。他人の家庭で一人で生活し自信も ついた。英語も通じた。コミュニケートする喜びも知った。そしてお別れの時は涙も 自然と溢れた。 (マタマタ地区 五月女)
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