えんじゅ:129号
| |
|---|---|
やや難解な本年度の文化祭テーマを,中学生がどう解釈し,表現していくかが注目されていたが,各学年・クラス・部活動ごとに特色ある企画が披露された.文化祭企画の運営が生徒主体であることは言うまでもないが,中学生の場合,顧問の個性が強い影響を与えるものである.特に本校の文化祭に始めて参加する一年生においてはその傾向が顕著に現れる.その点において,本年度の一年生の企画は,例年以上に担任の個性が色濃く反映されたものであった.「ことば」を扱ったものから「科学の実験」まで,どのクラスにも,担任と生徒達との一体感が感じられた.
二度目の文化祭を迎えた二年生には,準備段階から余裕が感じられた.夏休みを利用しての活動や作業分担など,随所に昨年にはなかった手際の良さが見られ,担任も安心して見ていたようだった.ただ,昨年の反省をいかし,どう「シンカ」したかについては判然としない部分も多い.安易な方向へ走った点も全くなかったとは言えないが,協同作業を通してクラスの団結力が強まったことは間違いないだろう.
三年生は例年通り,講堂での「学年演劇発表会」を行った.クラス別に作り上げた芝居を順番に発表し合う,というもので,演じる立場と観る立場の両方を通じて,クラスはもちろん,学年間のつながりも深まり,中学校生活の最後を飾るにふさわしいものとなった.四年目を迎えたこの企画も,年々レベルアップし,お客様も増え,文化祭の目玉の一つになりつつあるようだ.
この他にも文化部が日頃の勉強・練習の成果を存分に発揮してくれた.そんな中で,従来の展示にとどまらずに,啓発室での発表という形式をとった二年生の「鎌倉レポート発表会」は新しい試みといえよう.
有志団体の参加もあり,例年以上の賑わいをみせた文化祭であったが,クラス企画と部活動の掛け持ちの問題や,見学時間の確保など,来年以降に課題も残された.いずれにしても,本当に「シンカ」するのは,祭りのあとからのようである.
| |
|
中学実行委員長 3年3組 鈴木
一学期の初めから,九月の文化祭に向けて少しづつ準備をすすめてきました.「計画通り文化祭ができますように.」と願っていました.しかし,進めていくうちにところどころで様々な問題が発生し,あっちへ走り,こっちへ走り,冷や汗が出たりすることもありました.そのたびに,実行委員の仕事の予想以上の多さ,責任の重さ,重要性などを痛感しました.実行委員の仕事は,文化祭を作り上げていくうえにはなくてはならないものなので,大変でしたがとてもやりがいのある仕事でした. そして今,無事に文化祭が終わり,こうしてホッとしていられるのも,先生方や周りの人々の協力があったからだと思っています.ありがとうございました. しかし,これから改善していくべき点もいくつか残りました.「文化祭テーマ」や「企画審査」などです.これらを含め,良い面も悪い面もすべて後輩達に伝えようと思います.そして来年の文化祭も自分たちが誇ることのできるものになるように,つなげていきたいと思うのです.
| |
![]()
|
|
| えんじゅ表紙へ | |
![]() |
|