えんじゅ:137号
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紫陽花が次々と色彩を変え、 そして梅雨明け。季節の変化と 平行して地区別保護者懇談会は 6月初旬から7月中旬迄、前期 日程を地区別8会場にて開催し 終了いたしました。保護者の皆 様が懇談会の趣旨をご理解され、 学校と連携してお子様の教育に 当たろうと御協力くださる熱意 を実感し、心から感謝申し上げ たいと思います。今回は校長報 告の内容をよりご理解頂けるよ うに「地区懇」ならではの意図 を込めた資料を用意しました。 今、現内閣の「教育改革国 民会議」では、戦後教育の抜本 的見直しが検討され、様々な議 論が進められています。この国 民会議のメンバーとして、また 昭和59年の臨教審から今日まで 一貫して教育改革に取り組んで きた責任につながると考え、社 会変化を背景に生じた様々な教 育の問題を、戦後の教育改革の 流れを振り返り解説させて頂き ました。 戦後の我国の教育は、豊かな 生活を求め、みんなが平等に教 育を受け、同じ目標に向かっ て、頑張れば報われる」こと を前提とする、明確な学習の動 機づけにより、経済高度成長期 を経験し、豊かな社会となった のです。しかし、従来の動機づ けではうまく機能しなくなり、 社会の変化に応じて、生涯にわ たって学習する、という新たな 教育目標が必要となりました。 今日、学習の動機づけが充分提 示され、目標の転換がうまく行 われていれば、日本の青少年に 起きている数々の異変を緊急ア ピールし、「危機的」と言われ るここまでの深刻さはなかった ように思うのです。 豊かな社会では自分の人生は 自分で作れるという「生漉学習」 の考え方に視点を置いて、学習 しなければなりません。「何の為 の学習か、何の為の人生か」生 きる意味を考えて、自分なりの 生きがい見つけ、将来「いい人 生だった」と思える生き方をし てほしいのです。生涯を視点と した学習は、自分の問題を自分 で判断し行動する「自調自考」 を基本とし、常に変化する社会 に対応して、絶えず自己学習を 重ねていくことです。 これからは「学んだカ(知 識)」と「学ぶカ(意欲・興 味・関心)」をしっかり膨らま せることが、大切な条件だと考 えています。 家庭の教育力をめぐり、子供 たちに何が影響を及ぼしている のか、今年のはじめ文部省がま とめた、日、韓、米、英、独5 カ国の子供を対象とした生活習 慣調査では、日本の家庭の特徴 として、親から論理面の注意を 受けた経験は日本が最も低く、 社会のルールや道徳観に関する 基本的なしつけが十分行われて いないと分析されています。 早速、本校中学生にも同様の アンケート調査した結果、同じ 様な傾向がありました。基本的 なしつけは理屈ではなく、普段 の生活の中で自然と習慣として 身につけさせ、悪いことは親が 壁になって断固として叱らなけ ればと思います。 世間を騒がす「17歳問題」 「キレる子」と、各ご家庭にも 不安が広がっていると思います が、家庭は人とのつながりの原 点です。絆を深め、「かけがえ のない存在」として子供を認め る子育てが大切だと考えていま す。親は人生最初の教師です。 後期また、皆様にお迎え頂き 忌憚のないご意見等交換し、開 かれ、そして充実した懇談会に したいと思っています。 |
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