えんじゅ:143号
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「たんぱく質摂ろうかな。俺が肉を焼いてやるからな。肉は ビールをかけると柔らかくなるよ……ジョボジョボ……残 りを口にジョボジョボ……。お酒をかけておいしくなるよ ……ジョボジョボ……残りを口に……」 おなじみの小出節(?)も絶好調の講演会は、会場の笑 いの連続で長さを感じさせないものだった。お話はやはり 有森裕子、高橋尚子の両選手とのマラソンの日々のことが 中心で、思いもかけないようなエピソードの数々(中には 世界的名選手の名誉のためにここには書けないような話も) に驚き、笑い、そしていつの間にか感心してしまう。 周囲に無茶と言われ、不可能と言われた練習メニュー。 それでも「マラソンが好きでしょうがないから」黙々と取 り組む選手。やがて、可能になってしまう不可能。−でき ないと思うな、本当に好きならできる−笑いの中にも芯の 通ったメッセージが聞き手の中に残る。そして、試合が終 わるまで禁煙を約束した監督に、ゴールしたら手渡そうと ポケットに煙草を忍ばせて走った有森選手(煙草は試合中 にかぶった水で濡れていたが)の話に、偉業というのは、 最後は知識や経験ではなく「人」なのだと改めて思わされ た。 ご息女が本校の卒業生である先生にはじめて本校をご覧 いただけたのも嬉しいことであった。
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