えんじゅ:171号

平成16年度
中・高 入学式・進級式



 桜吹雪の舞う四月七日、平成十六年度中・高入学式が挙行された。

 会場となった本校田村記念講堂が、中学校入学生二百六十九名、高等学校入学生七十九名の晴れやかな顔と、来賓の方、保護者の方の祝意と喜びに溢れた顔で埋まった。

 式は和田副校長の開式の辞で開会し、各学級担任が新入生全員を呼名したのを受けて、田村校長が入学を認証し、式辞へと続いた。「ambitious」が「大志」と翻訳された理由を説明したうえで、クラーク博士の 「(Girls and)Boys be ambitious」を新しい学校生活の餞の言葉として贈った。

来賓祝辞、入学生への記念品贈呈のあと、四人の代表}者によって日本語と 英語による宣誓が行われた。それぞれが自分の夢や抱負を力強く決意表明してくれ、満場の喝采を浴びた。校歌、国歌斉唱と続き、厳粛さが最高潮に達したところで閉式となった。式後は、本校吹奏楽部と室内楽部による記念演奏が行われ、華やかさを彩った。最後に、新入生全員が校長と握手を交わして退場するという盛り上がりのなかで終了した。なお入学式に先立ち、内部進学者二百六十二名の高校進級式が行われた。三年間慣れ親しんだ学校であっても、進級の節目に各白の目標を再確認する心地よい緊張感に包まれた一日となった。


「−入学を祝して− 二つの餞−真友と学び」      中学・高校副校長 和田

”水湧きぬ陽炎たちぬ革萌えぬ いま大地はしづ心なし”尾上紫舟は、多くの生命を産み出す大地の蠢きで春を表現しています。この季を選んだ入学式、その門をくぐった新入生の皆さんに心からお祝いを申上げます。本学園で、三年または六年を経た後、自立への旅立ちを決意して草鞋の紐を結んだ皆さんへ、大事と思える中から二つの事を餞として贈ります。 その一つ、真友は最大の財産  ヒトは他者と共存する中で、人間への階段を上って行きます。一歩ずつの歩みで、その人なりの人格を形成し、個性を膨らませます。そしていつも欠如を抱きながら、あるべき自分の姿を求めて、その時どきの自分だけの花を咲かせます。その欠如を補ってくれるのが真友です。この学園で、君の思春期で得ることでしょう。このことは、君の生涯の大きな財産となります。 その二つ、学びを習慣化する  いろいろな授業で学習します。多くの知識や考え方を先生から教わります。その時、答えを待つのでなく、自調自考で自分の答えを作って下さい。自分で答えを出すために、家庭での自習の時をきちんと獲得して、食事時に食事をとるように、習慣化して下さい。そこで初めて学んだことが身につくのです。津田沼の、花井保さんが”校門の光る親子に花吹雪”と詠んだような入学式を、しっかり胸にして。


"誓いの言葉"

 すっかり春らしくなった今日、僕たちは晴れやかに入学式を迎えました。 僕たちは、ここ渋谷幕張中学校の教えにあるように、自ら調べ、自ら考え、自ら行動し、積極的に学園生活を送れるよう、努力します。僕は、宇宙や星が好きなので、将来、宇宙飛行士になりたいと思っています。だから、同じように将来の大きな夢や目標をもっている友達と一緒に、六年間学び続けていきたいと思っています。また、二十一世紀を生きる僕たちには外国語が必要なので 「国際人」という目標を持ち、外国語に力を入れていきたいと思います。 僕たちは、この学校で学ぶこれからの六年の中で、将来の具体的な方向を見つけ、実り多い学校生活を過ごしたいと思います。 二百六十九人を代表して、自分の口標に向かって精一杯努力することを誓います。

 平成十六年四月七日  中学校入学生代表 渡部


「大いなる成長を願う」      中学一学年主任 高田

 中学生になつて約一ケ月。生活環境が大きく変化し、とまどいも多いことでしょう。しかし、それも徐々に慣れ、楽しい学校生活が送られているようです。

 さて、諸君はこれから、一人一人の持っているよい個性を仲良し、完成された大人を目指すための努力をすることになります。中高時代は、そのための人格形成にとても重安な時代です。毎日の生活リズムを整え、教養を身につけ、身体を鍛え、常識をわきまえた人間に成長するためには、いろいろな事に挑戦し経験を積まなくてはなりません。時には大変な事やつらい事もあるでしょう。そんな時に支えになり励ましてくれるのが友達です。中高時代の友達は将来にわたり、かけがえのない存在になります。二六九名の仲間たちと、一人でも多く友達になり、多様な考え方や個性を尊重し、認め合えるようになって欲しいと思います。 諸君一人一人が自己を高め、内面的に大きく成長してくれることを期待しています。


「新しい高校生活に向けて」    高校一学年主任 八田

 「やる気・継続性・生活のバランス」これを高校一年を充実させるための学年目標として挙げ ました。スポーツにせよ、学習にせよ、ある目標を達成するためには厳しさを強いられます。目標を見失わず、「意志」を強く持って継続することが大切です。どんな小さなことでもいいから目標を達成したときには、再び成功したいという思いと、次の目標を設定する 「新たなやる気」が生まれます。これが、成功サイクルといわれるものです。是非、この成功サイクルを自分の生活の中に作っていってほしいと思います。

 また、脳を鍛えることによっても「やる気」は起こるそうです。日常の中で物事を深く考えていくことにより脳の前頭連合野が鍛えられ、思考力が生まれ、生き甲斐・希望などの「やる気」の源につながっていきます。高校では、記憶・知識のみに偏った学習ではなく、本質を問う学習をし、思考力を鍛えていきましょう。新しい発想を要求される実社会に飛び込むためにも。

えんじゅ表紙へ

学校表紙(もくじ)へ

平成16年(2004) 5月 14日改訂