えんじゅ:171号


イギリス ホームステイ
「石の家の国」で見つけた「人の温かさ」



三月二十九日から四月二日までの十五日間、渋谷校からの参加生徒二名とともに、本校現高二の生徒十一名がイギリス短期留学プログラムに参加した。

見知らぬ国の過程に一人で入り生活していく事への不安に拍車をかけるように、 出発便が大幅に遅れ、ホストファミリーとの体面が一日延期されるというアクシデントから始まった十五日間であったが、最後には生徒全員がその一日を 惜しみ、別れを悲しむほどの関係を築くまでにいたるという、非常に実りある海外研修になった。

ホストファミリーとの対面後、生徒たちは各々の過程で日曜日を過ごしたのだが、月曜日の朝学校に集合した生徒たちの表情から、すでにこの研修は成功が予感できた。そしてその予感は、日を追うごとに強い確信へと変化していった。 彼らは何百年も前からの外観を残す家々、協会などの町並みの重みと美しさに魅了され、そして何より本当の子供、兄弟のように受け入れ、接してくれた家族の温かさに包まれながら、日本とはまた違った歴史ある国イギリスでの生活に自ら高い意識で飛び込んでいき、様々なものに触れ、考え、そして吸収したことであろう。

ただし、この研修の本当の意義は、この経験から彼らが作り上げていく「これから」にある。同じ地球上に住むもう一つの家族との絆を糧に、自分の視野を、そして人の輪をさらに広げ、より多くのものへの興味・関心を深め、人間としてより成長するきっかけとしてもらいたい。

生徒たちにとってこのプログラムは、ホストファミリーをはじめとした多くの方々の協力のもと、そのきっかけとなるに十分なものであったと信じている。

(小原 誠)

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平成16年(2004) 5月 14日改訂