えんじゅ:175号


裁判官出前講座



「法の日」を記念して、千葉 地方裁判所が裁判をより身近に 感じてもらうために、現職の裁 判官を学校へ派遣するという企 画を行いました。本校では、中 三で政治分野を学ぶカリキュラ ムになっているため、中三全員 で受講致しました。

佐々木清 一、吉野内謙志二名の裁判官を お招きして、ご自身の裁判官を 志した動機や学生時代の思い出 を皮切りに、裁判員制度や裁判 における判断基準など専門的な 内容にまで発展されました。

一方、生徒達は公民の授業に おいて裁判のしくみについて事 前学習を行い、この講座に臨み ました。裁判官や裁判が身近で ないことから、生徒達はこの機 会を楽しみにしていました。受 講態度はもちろんのこと、質疑 応答が活発に行われ、親身に なって返答してくれる裁判官に も親しみを感じ、それまで抱い ていた裁判官に対するイメージ が大きく変わる生徒も多数出た ようです。しかし、裁判自体に ついては、より一層厳粛に受け 止め、裁判員として裁判を行う 責任を強く感じていました。一 部その感想を紹介します。

●裁判を受ける人に対し判決を 下すというのは、その人の人 生を判決の一言で変えること ができてしまうから、相手に 対してももちろんだが、自分 に対してもとても厳しくなけ れば裁判官としては不適格だ と思う。

●裁判員制度が悪いことだと思 わないが、冤罪が起きてし まった場合、裁判員の精神的 ダメージが大きいのではない かと思う。

●もし間違った判断をしてし まったら…と思うと心配です。 自分の常識は、本当に世間で 常識なのかなと思いました。

中三公民の特別授業は恒例と なりました模擬裁判が次回とな ります。今回の経験により、白 熱した裁判になることを期待し ます。


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平成16年(2004)12月1日改訂