えんじゅ:177号


中学校年頭言


『吾に向ひて光る星あり。 子規』   副校長 和田

 『ひょっとすると、人間は出来 損ないじゃあるまいか』

 詩人八木重吉は、ある時こんなつぶやきをしています。 アダムとイヴは追われてこの地上に来たのですから、その子孫である私たちが、 時に重吉のようにつぶやきたくなるのも仕方が無いことなのかも知れません。 昨年は、イラクで、スゴク悪い大統領から国民を救うという名分で 多くの人たちが殺されました。国内にあっても幼い生命がわけも無く奪われたりしました。

 新しい二〇〇五年は、そんな忌まわしいことのない、すべての人が、 一人ひとりの生命をいとおしみ、尊び、その成長のすこやかさを喜びあえる年でありたいと、 春風に思いを乗せましょう。

 『真砂なす数なき星の其の中に吾に向いて光る星あり』

 その星を求めて歩もう。


まず、聞き上手に   中学校教頭 松井

新年おめでとうございます。

中学の時代は何事でも「基礎 づくり」の時期ですから、勉強 も、体力も、友だちも、真剣に、 根気強く頑張る必要があります。

今の中学で「他人の話をじっ くりと聞けない生徒が増えた」 という事が気になります。それ らの生徒は、自分で話す時も会 話の場づくりは気にしていない し、話す言葉も大切にしていな いのが現状です。学校生活の主 流は言葉のやりとりですから、 聞いて理解することは重要なこ と。同時に、相手に気持ち良く 話をしてもらう努力も必要で しょう。話の途中で、何度も "静かに"というのは変でしょ う。この一年、授業でも、ホー ム・ルームでも、研修でも「じっ くり聞いて深く理解する」こと を目標にして頑張ってみません か。学校生活全体が楽しくなる はずです。がんばりましょう。


一つ歳をとることの重み   中一学年主任 高田

 「一年の計は元旦にあり」この正月、諸君は何を考えただろう。もしもまだなら、すぐに考えてみよう。幼い頃は毎日楽しく過ごせればそれでよかった。だが、中学生にもなれば、計画や目標を持ち、それに向かって頑張ってこそ達成感や充実感が味わえる。時には挫折もするが、そうして人間は成長していく。

 まもなく後輩が誕生する。諸君は中二になる。中二になっても、明るく元気な生活や熱心な学習への取り組みなど、良いところは続けて欲しい。だが、ホールで走り回る姿や、友達との些細なけんかなどを見るたびに、もう少し大人として行動して欲しいと思うところもある。新入生が入学すると、諸君は、先輩として後輩に手本を示す立場になるのだから、軽率な言動はとれない。上級生になる自覚をもって生活しよう。


相反する二つの面   中二学年主任 添田

 新年おめでとうございます。人は誰も二つの面を持っています。それは多くの場合、正反対に位置しています。例えば、あることにはとても敏感なのに、違うことには全く鈍感である自分に気づいたことはありませんか。中高生である君たちは、周囲の人たちの日を気にすることが多いですね。中には過敏と思えるほど気を遣い、神経をすり減らしている人もいます。その一方で、自分のことばかりで、人に迷惑や心配をかけていることが分からないということも少なくはありません。こういうアンバランスは、年齢的な特徴なのかもしれません。大事なことは、バランスを欠く自分に早く気づくことです。そのためにも自分を見つめ直し、自分の中で相反する二つの面を見つけましょう。そしてそのバランスをどう取るか、考えてみましょう。


変化のとき(そのU)   中三学年主任 藤井

 中三の諸君、君たちが中学生でいる時間もあと僅かとなってしまった。 Bブロックは「変化のとき」と昨年書いたが、君の居る環境や君自身の内に何らかの変化があっただろうか。

 平和で安全な環境、これといった不満もなく、何とか上手くいっている、そんなとき人は敢えて変化を望まない。

 しかし世の中では、「変化」が叫ばれている。さらにその変化には痛みを伴うとも言う。そんな痛みを覚悟してまで、変化させようとしている。

 「よりよく生きる」。校長講話で度々登場する言柴である。

 「よりよく」とはよき変化を指す。しかも、与えられた変化ではなく、能動的な変化である。Bブロックもまだ半ば。よき変化を求めるか、そしてそのための痛みと向き合うかは、君の価値観・倫理観に懸かっている。

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平成17年(2005)1月19日改訂