えんじゅ:285号  


研修特集号

 

中三奈良修学旅行


 十月七日から四日間とも好天に恵まれ、大きなトラブルもなく、奈良修学旅行は無事に幕を閉じた。  一学期の個人テーマ設定から始まった一人ひとりの「奈良」への思いが、現地での見学や体験を通して昇華し、どのように結実したのかは、事後学習で確認することになるが、本校の研修の集大成として成功を収め、生徒たちにとってかけがえのない想い出になったことは間違いないだろう。  
奈良研修を終えて
   研修委員長
    三年 菊地
 参加生徒全員が予定通りの新幹線に乗ることができ、良いスタートで修学旅行が始まった。実際に現地に行ってみると、新鮮な体験を重ねていく中で、様々な場面で自分たちの成長を感じることができた。これまでの四回の研修で学んできたことを活かし、奈良での活動ルールの基礎として示された、①五分前行動、②TPOをわきまえる、③周りへの配慮を忘れない、という三原則を全員が守り、落ち着いて行動できていたと思う。班行動中に起きた想定外のことへの対応など、普段の学校生活とでは見られない、責任感のある大人の一面も見られた。  様々な歴史ある神社、仏閣を訪れたり、伝統ある雅楽の演奏や体験学習を通して、奈良の空気を身近に感じ、有意義な学びの時間を過ごせたと思う。  特に私が印象深かったのは、ライトアップされ昼間とは風貌を変えた夜の興福寺五重塔だ。日没後の静かな雰囲気に包まれ、古い寺の新しい面を見られた気がした。同じ寺や塔でも、見る時間によって趣きが変わり、しかもそれぞれに惹かれるものがあることが不思議だった。奈良で得られた多くのことを、いつまでも忘れないでいたい。
 

ニュージーランド生来日
九月十四日~九月二十六日


 今年は五十四名のNZ生が来校した。十四日到着日は、彼らの顔に不安そうな表情が見えた。十六日の歓迎式で、素晴らしい歌とハカを披露してくれた。十九日には高二生と書道を楽しみ、中一生と英語クラスで交流をした。  渋幕以外に幕張インター訪問や浅草、両国国技館、ディズニーランドも訪れ、日本ツアーを堪能していたようだ。  二十六日に修了式と、ホストファミリーとのサヨナラパーティーを行い、別れの時を迎え、彼らの表情は「NZで会いましょう」という満足に変っていた。  ホストファミリーを初め、ご協力いただいた方々に感謝。
 

シンガポール ラッフルズ・インスティテューション生来日


 九月十四日から十九日までシンガポールのラッフルズ・インスティテューション(RI)生徒八名が来校した。このプログラムは本学園とRIの相互交流として毎年行っているもので、この三月にシンガポール研修に参加した生徒を中心にホストとして彼らの受け入れを行った。  RI生は学校のリーダーシップ育成プログラムに参加し、積極的に日本の文化や生活の様子を学び、授業体験のほかに書道・茶道・美術の体験もし、楽しい一週間を過ごした。ホストの生徒も、彼らと身近に接する中、普段とは異なる視点で物事を考えたり学校生活を送ったりすることができた。