えんじゅ:305号  


 

 

中学第三学年
模擬裁判


 今回で二十二回目となる模擬裁判が十一月二九日に本校講堂で行われました。模擬裁判は司法制度への理解を深める目的で、中三を対象に毎年行っています。今年も東京弁護士会法教育センターに所属する十三名の弁護士の先生方をお迎えし、リハーサルと本番の二回にわたり直接ご指導をいただきました。配役は多数の希望者の中から選ばれた二十七名の生徒が担当し、その他の生徒は公民の授業内で読み込んだ資料をもとに、傍聴席で審理を見守りました。  今年のシナリオは「東京駅窃盗事件」。エレベーター内で財布を窃取されたことに気づいた被害者は犯人を追いかけたが階段で見失い、下の階で被害者の財布を持っていた被告人を発見。エレベーターで窃取した者と被告人が同一人物と主張する検察官側と、犯人が落とした財布を拾っただけだと主張する被告人・弁護人側。シナリオ通りでは双方とも立証が不十分なため、約二週間にわたり自主的な勉強会を開いて準備を進めてきました。  この裁判のハイライトは証拠調べでの証人尋問と被告人質問です。検察官・弁護人とも自分たちで考えた質問を証人・被告人に投げかけます。誘導尋問や誤導尋問に対する相手側からの異議も多く出され、予定していた時間を大幅に超える白熱した展開になりました。なお、判決は無罪。傍聴席の生徒も無罪多数でした。
 

中学第二学年
エネルギー講座


 中学二年生の技術家庭の授業時間に東京ガス株式会社より講師の方々をお招きし、二クラス合同でエネルギー講座を行いました。環境問題や技術の進歩による新たなエネルギー活用などをクイズや実験を交えながら説明して頂きました。実験では水素ガスを使用した燃料電池の動作実験を行い、動物に見立てたロボットやプロペラ付きのモーターを少量の水素ガスでどれだけ動かせるのかを楽しみながら体験することが出来ました。これを機に普段から環境に優しい生活を心掛けてくれることを期待します。
 

帰国生
アドバイスの会


 第五回帰国生アドバイスの会が、十一月六日(月)の放課後に第二会議室で実施され、全体で四十八名の生徒が参加した。  この会の目的は、中一・二の帰国生が日頃抱える学習面や生活面での悩みを、アドバイザー役の高一帰国生の助言を参考にしながら、問題を解決していくきっかけを作ることである。高一生は終始笑顔を絶やさず、ユーモアを交えて自分達の経験を語り、的確なアドバイスを与えていたようだ。なかには教科ごとに具体的に学習方法を紹介したり、先生と接するコツなどを話していた生徒もいた。最も多い悩みである文化や習慣の違いによる人間関係の構築の難しさに対しても、自らの経験をもとに丁寧に説明していた。  今回の会が、帰国生という大きな家族の中での助け合いに繋がり、今後困難を乗り越え、意欲的に学校生活を送る機会のひとつとなることを願っている。
 

西山優教諭 日展入選


 第四回(改組新)日本美術展覧会「書」部門にて芸術科の西山優先生が昨年に続き入選されました。若くして通算四度目の快挙です。ご本人の辞を――  「芸術は一生の活動。一生とはなかなか難しいと感じるかもしれませんが、中学生の書写や高校生の書道の授業は、すでに生涯学習の第一歩です。書は人なり。今後も生徒の皆さんと良い字を目指したいと思います。」