えんじゅ:313号  


 

 

高校第二学年 修学旅行
中国・九州


〈中国〉
 今年度の中国修学旅行は、五 泊六日の期間中晴天に恵まれた。そのため、行く先々で様々な理由(道路の渋滞など)により時間の調整は余儀なくされたが、大幅な行程の変更なく予定通りに見学地などを訪れることができ、充実したものになった。  到着翌日の二日目は、まず華清池、兵馬俑坑を訪れた。特に、兵馬俑坑は多くの生徒が関心を寄せており、現地ガイドの説明に真剣に耳を傾け、写真にも収めていた。そして、午後は班別研修を実施した。西安城壁内で四つのコースを設定した。午前中の予定が遅れてしまったため、自由に散策する時間が十分に取れなかったのは残念であった。三日目の午前中は、大雁塔、陝西省歴史博物館を訪れた。特に、陝西省歴史博物館では、世界史の史料として写真で見たことがあるものを多く目の当たりにすることができた。そして、午後は北京へと移動した。  四日目は、午前中に故宮を訪れた。映画「ラストエンペラー」のシーンを思い出しながら見学した生徒もいたと思う。そして、午後は学校交流。今年度も四つの学校に分かれて訪問した。どの学校でも生徒同士が交流でき、最後には現地の生徒と集合写真を撮影し、充実した時間を過ごせた。五日目は、万里の長城(八達嶺)に行った。男坂、女坂双方を上った生徒もいて、それぞれに中国の長い歴史を味わったのではないだろうか。午後はコース別研修。盧溝橋と中国人民抗日戦争紀念館を含む六つのコースに分かれて実施した。どのコースも見学内容は充実していたが、もう少し自由に使える時間がとれても良かったとも思った。最後に、二年ぶりに雑技を朝陽劇場で鑑賞し、生徒たちは修学旅行最後の夜を十分に楽しめたようである。 (中国修学旅行担当 鈴木)

〈九州〉
 鹿児島二泊・福岡一泊・長崎二泊の五泊六日で行った。渋幕の宿泊研修の集大成としての修学旅行という観点に立ち、日本文化の源の地をフィールドに知的好奇心に基づく活動を中心に据えるとともに、平和について考える機会を設けるために知覧特攻平和会館と長崎原爆資料館・平和公園を必修見学地とした。このため行程の大半は班別自主研修とし、研修委員会を立ち上げ、班毎に見学先を決定して行程表を作成し、切符の手配や体験学習の予約などを済ませて本番にのぞんだ。  初日に飛行機で鹿児島に入り全員で知覧を訪問したのち、二日目以降は班別研修とし、鹿児島県では鹿児島市内、桜島、指宿、屋久島などを訪ねた。三日目は、鹿児島のホテルを班別に出発し夕方に福岡のホテルで到着チェックという移動を行いつつ、熊本城、太宰府天満宮、福岡市内などを見学した。四日目は福岡から長崎への移動日で、太宰府、佐賀県内、長崎市街や軍艦島を見学する班が多かった。軍艦島は台風の被害で残念ながら上陸できなかったが、船上より当時の様子をうかがい知ることができた。五、六日目は長崎市内を中心に、平和公園・原爆資料館、浦上天主堂、眼鏡橋、出島、大浦天主堂やグラバー園などを思い思いに見学した。  保護者の皆様のご理解のもと、生徒が主体的に取り組み、大変充実した修学旅行となった。 (九州修学旅行担当 福元)