えんじゅ:148号

高校1年 広島研修
10月12日〜14日

 10月12日〜14日の日程で 高1は広島研修を行った。原爆 ドーム・平和記念資料館、宮島 を必修見学地に指定し、3日間 とも班別行程表に基づいて行動 した。2つの旅館に分宿になっ たが、どちらも初日の夜に被爆 体験講話が行われた。

「平和第一」 広島研修委員長 1−A 釜地

 僕は小学生の時に「はだしの ゲン」のビデオを見たことがあ る。小さかったので戦争につい てはよく知らず、「原爆」という ものが何なのかもよく知らなか ったが、原爆が落とされてお化 けのようになっていく映像を見 て、とても怖くなり、それから 数日間は夜眠れなかった…。

 講話を聞いて思い出したこと だ。講話の中で、広島での被害 を太陽の距離と温度で比べて話 していた。もちろん全然想像の つかない話ではあるが、「はだし のゲン」の映像は、決して大げ さなものではなく、むしろそれ よりもはるかにひどいものだっ たんだろうなぁということを感 じた。一瞬にして体が焼ける、 皮膚が身体からたれ下がってい る。全く信じがたい話だ。そん な恐怖を語れる下畠さんをすご いと思うとともに、自分が平和 な時代に生まれたことに本当に 心から感謝した。

 戦争で得るものは何もない。悲 しみと憎しみが生まれるだけだ。 だから、今になってテロ事件が起 こり、「戦争」だと騒いでいるのは 本当に落胆すべきことだ。「戦争 の時代」と呼ばれた20世紀が終わ り、新世紀は平和な時代となるこ とを誰もが望んだはずなのに…。

 原爆ドームや平和記念資料館 を見てほしい。胸が痛まない人 はいないはずだ。ましてやこん な科学の発達した時代だ。もし 本気で戦争を始めたら、広島ど ころの問題じゃない。世界全体、 下手したら人類滅亡の危機にも 至るんじゃないだろうか。少し 大げさかもしれないが、講話を 開きながら本気でそう考えた…。

 世界は広い。だから人々みん なにとって満足のいく世の中の 実現なんてできるものじゃない。 しかし、戦争だけは何があって もくり返してはならない。これ まで戦争のために犠牲になった 人々のためにも、平和でグロー バルな世界の実税のためにも…。

 被爆体験講話から、どんどん話 が大きくなってしまったが、ぼく がここまで真剣に戦争と平和に ついて考えたのは初めてかもし れない。この話はいつまでも語り つがれなければならないと思っ た。何よりも「平和第一」である。


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平成13年(2001)12月 3日改訂