えんじゅ:148号

中学2年 木曽研修
10月12日〜14日

 今年から8学級の大所帯のた め、例年の馬籠から木曽福島に 宿舎を移しての実施でした。の どかな木曽の風景に、日頃は忙 しい生徒の心も温められたよう です。以下、生徒作文を引用。

木曽の風景   2−3  三宅

 生い茂る木々、数々の小川、 民家。特急の窓からはいつもそ んな風景が映っていた。中でも 一番心が安らいだのは小川だ。 さらさらという流れ方でもない が何となくのんびりしていた。 それでいて、どこか懐かしい香 りを運んで流れているように見 えた。時は流れても、川だけは いつも昔と同じ場所で同じよう に流れて、人々の生活の一部始 終を見守っているのだろう。

 又、歩いていて少し驚いたの が、紅葉だ。葉が本当に真っ赤 だった。それをきっかけに周り に気を付けて見ると、色々な植 物の姿があった。葉が枯れては げかかった木、見かけない花、 とんでもなく大きいコスモス。 そんな光景を見ていると、植物 が私達を歓迎しているようで気 分が良かった。ふと何気ない所 に目をやるのも楽しいと思った。

 歓迎してくれたのは自然ばか りではない。地元の人々も手厚 く迎えてくれた。まず、観光案 内の人。道を尋ねたら、とても 親切に教えて頂いた。すれちが うお年寄りも目が合えばにこっ と笑ってくれて「どこから来た の」「木曽は良い所でしょう」と 話しかけてくれた。体験学習先 の主婦も「五平餅はねぇ、木曽 の伝統的な文化を受け継いでい るんだよ」と優しく指導してく れた。本当に素朴な会話だが、 不思議と心が丸くなった。

 木曽では時間かゆっくり流れ ていた。ふと都会の慌ただしさ を忘れてしまいそうになるのど かな風景。その中で自然と共存 しながら毎日暮らす人々。同じ 日本で生きていながら、違う環 境に住んでいると身近な事でも 気付かないものもあるもんだな あと実感させられた。


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平成13年(2001)12月 3日改訂