えんじゅ:192号


中国訪日団を迎えて

        


 

 5月18日、19日の2日間、日 中両国の政府レベルによる 「日 中21世紀交流事業」 の第1陣と して来日した中国高校生訪日団 の生徒と教員13人を迎えました。 短い滞在でしたが、板書された 漢字を頼りに授業内容を想像し、 本校の生徒たちとは英語や筆談 で会話を進め、互いに貴重な経 験ができました。



      1年 石倉
 最も強く感じたのは中国の子 供達がよく勉強し向こうでは学 校が生活のほとんどを占めてい ること。一日中勉強してるなと 思った。だから余暇は疲れてい るので寝て過ごすらしい。礼儀 も正しく好感を持たれる彼女に はもっとスポーツを楽しむ時間 を増やしたり、一日のうち三十 分程度でも遊ぶ時間を持てば良 いのになと感じた。そうは言う ものの、彼女の勉学意識の高さ には感嘆した。私は家で、「今日 はいつ宿題をするの?」と聞か れたくらいだ。
 彼女のステイ中、自分って勉 強しないしバカなのかなと思っ たことがあった。しかし、欧米 化の進む今の日本と中国は違う。 日本に住む私にはそれなりの価 値観があり、やるべきことだっ てちゃんとある。自信持ってや らなきやな…。
一泊二日中に知ったこと考え たことは全部生の体験でとても 良いものだった。


 幕張高校を訪問して
     山東省泰安第一中学
           楊

一、学校建築
 校内に足を踏み入れると、ま ず、変わった校舎の造りに引き 寄せられた。活気があって、愛 らしいのに、威厳は失われてい ない。美しい校舎は、私と異国 の高校生を結びつけた。会議室 に掲げられた中日両国の国旗が 校舎の威厳を一層際立たせてい た。校舎はどの棟も個性的で、 同じものがなく、デザイナーの 工夫が伺われる。随所にソ ファーや椅子が置かれ、家に 帰ったような感覚を味わえるの だ。

二、私は日本の高校生とともに 授業を受けた。一番感じたのは、 自由な校風だ。学生たちは自由 に意見を述べ、直接、先生に教 えを請うたりしていた。何の束 縛も受けず、気軽に楽しみなが ら、そして充実感を覚えながら 勉強に勤しんでいるように見受 けられた。

三、図書館:図書館の蔵書の多 さには驚かされた。中国でも見 たことのない本もあった。また、 蔵書だけでなく、図書館内には 玩具も随所に飾られていた。学 校側の細かな心配りに深い感動 を覚えた。『朝日新聞』 のマイク ロフィルムには、先生方の心配 りに感心した。

四、学生:幕張高校の学生は、 自立心が強い。どんな重たい鞄 でも、他の人の助けを借りよう とする学生はほとんどいない。 学校から家が遠い学生もいたが、 疲れた表情を見せることはな かった。日本の学生の忍耐強さ は学ぶべきだ。
 幕張高校の皆様のご尽力に感 謝します。
 中国に是非いらしてください。



高1歌舞伎鑑賞教室(6/10)

国性爺合戦



 誇り
       高1 外山

 リズミカルで迫力のある演技 に華やかな衣裳や化粧。今まで 歌舞伎をテレビでしか見たこと のない私は、歌舞伎がこれほど までにおもしろいものとは予想 していませんでした。特に、花 道の存在は大きかったように思 えます。観客の近くに花道があ ることで臨場感にあふれ、舞台 を、観客に見せるものから観客 が見るものへと変えていました。 それが時折観客席から聞こえて くる拍手や、かけ声に表されて います。まるで、観客と舞台が 一体になったかのようでした。

 私は、それが歌舞伎が今でも 多くの人々に愛されている理由 ではないかと思います。最近は、 映画館での映画の上映やテレビ の放送など、どうしても見る側 が受け身になりがちです。しか し、歌舞伎は違います。見る側 と見せる側によって成り立って いるのです。そして、それが日 本の伝統文化であり、誇りで す。日本人は、その伝統が受け 継がれてきたことを誇りにすべ きだと思いました。



 伝統の意味
        高1 江

 歌舞伎の見所はその美しさ、 力強さにある。  歌舞伎は「動く錦絵」と称さ れるように衣装が美しく、舞台 も豪華であった。また、劇中流 れる三味線の華やかさも歌舞伎 の美しさの一つである。

 ところで歌舞伎の最大の表現 力は役者の表情の豊かさにある と思う。彼らは登場人物の怒 り、悲しみ、喜び、決意の念を 強く押し出し、何かを訴えるよ うに演じていた。その 「何か」 とは情愛・信念であり、人間性 である。今回「国性爺合戦」を 鑑賞して、私は母、渚の人柄に 最も引き付けられた。国境や血 の繋がりをも越えて娘を愛する 優しさ、国の名誉をかけて娘を 守ろうとする意志の強さ。女性 ながらも彼女の持つ逞しさに圧 倒された。

 幕が閉じた静けさの中に、な お激しい余韻が残っていた。見 た目の美しさと、そこに込めら れた力強い意志。歌舞伎が四百 年間伝統として生き続けている 理由が今日初めて分かった。

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平成18年(2006)6月30日改訂