渋幕生活最後のスポーツフェスティバル、僕にとって最高の
想い出となった。
僕は今まで部活も勉強もすべて中途半端にやってきた。
高三になって受験に向けて気持ちを入れ替えようと思ってい
たときに、スポフェス委員長の話を聞いた。僕は迷わず立候補
し、実行委員長となった。
スポフェスの準備は一ケ月以上前から始まった。対戦表を
作ったり、安全を考えながらどんな競技をやるか話し合ったり
と、実行委員は熱心に働いてくれた。また、先生方もわからな
いことを教えてくださったり、準備を一緒に手伝ってくれる
など、サポートしてくれた。最初は意識のバラバラだった実行
委員をまとめるのは大変だったが、スポフェスに近づくにつれ、
皆の気持ちが一つになっていった。
そして、五月二十九日。スポーツフェスティバル一日目を迎え
た。とても晴れていた暑く、最高のスポフェス日和だった。だ
が二日目の予定は天気のせいで次に日に行うことができなかっ
た。しかし六月一日、とうとう二日目の競技を行うことができ
た。午前中は雨に見舞われたものの午後は予想以上の快晴。二日
間空いてしまったため、盛り上がるかが心配だったけれど、そ
んな心配は無用だった。午後には盛り上がりも最高潮となり、
良い雰囲気で終われた。
僕が実行委員長として一番願っていたことは、全員が楽し
んでくれること。それは叶ったと思う。こんなに楽しいスポ
フェスができたのも、陰で頑張ってくれた先生方と体育委員
のお陰だ。実行委員長になってみて、人の上に立つ難しさがわ
かった。支えてもらってばかりで委員長としての仕事を全うで
きたかわからないが、生徒一人一人にとって想い出になったス
ポフェスにできた気分がする。
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