えんじゅ:232号


高1 歌舞伎鑑賞教室      



 国立劇場大劇場での歌舞伎鑑賞教室に参加した。演目は歌舞伎十八番「鳴神」だった。今年は舞台の目の前の座席となり、歌舞伎の迫力を存分に味わえた。また 「歌舞伎の見方」教室では舞台上で歌舞伎の道具を使う機会もあり、生徒たちはより楽しく鑑賞することができた。




 歌舞伎の壇上に上がって
                 1年 塩谷 

 私が間近で悪七兵衛景清を見たとき、正直こわいと思った。化粧は怒っている顔を表し、髪も量感がある。また何枚もの衣 装を着ているせいで大きく見えるのもあり、こわくて近寄り難いような迫力が感じられた。しかしこの景清や怒った時の上人 は迫力と同時に、力強く、見る人を惹きつける魅力があった。
 また女形の人達は、決して華奢な女というわけではないのに、どこか品があってきれいな人のように見えた。近くで女形を見た時、この中に男の人が隠れているのかと思うと不思議な気持ちになった。
 歌舞使は思っていた以上に面白く、見応えのあるものだった。日本の伝統を肌で感じることができて貴重な体験だったと思う。





 歌舞伎の威厳
         1年 松本 

 私は今回歌舞伎を見るまで歌舞伎といえば派手な化粧、変に高い声、おもしろい動き、とばかり思っていたし、歌舞伎を見 るのは年配の人や日本好きの外国人と決めつけていた。歌舞伎なんて私のような一般人が見て理解できるのだろうか、と正直 不安に思っていた。
 実際は、おもしろかった。まず、私は役者の迫力に圧倒された。役者が「怒る」ときの客席を睨む目、下がった口角やよく 通る声などは 「かっこいい」とさえ感じた。またストーリーも予想外に庶民的だったし、笑えるシーンもたくさんあった。
 ふと、私が見、笑い、感動したものを、江戸時代の人達も、同じように見、笑い、感動していたのだな、と思った。  





全米高校模擬国連大会優秀大使賞受賞




 五月十三〜十五日、名取君(高三)、沼田さん (高二)のペアーが、日本代表団に選ばれた五校十名の一員として、ニューヨークにて行われた「全米高校模擬国連大会」に出場をした。今年度の大会には、世界二十一カ国から二千五百人を超す高校生が集まり、それぞれ割り当てられた国連加盟国の大使として担当会議に出席をした。

 本校の二名は、ルクセンブルクの大使として、WTO (世界貿易機関) の会議に参加し、“Intellectual Property Rights,Pharmaceuticals, and LessDeveloped Countries”という議題に取り組んだ。百三十三カ国という大人数の会議の中で、積極的に発言、交渉を行い、被らが中心となつて作り上げた決議案が可決された。Honorable Mention(優秀大使賞)の受賞 も然る事ながら、被ら自身の達成感に満ち溢れた笑顔が印象的であった。





 国益を守りながら目指す解決
                     3年 名取 

 全米大会の世界貿易機関では「知的財産権・医薬品・最貧国について」という議題を扱った。現在治療薬が開発されながら、多くの最貧国では特許料が上乗せされた高価な薬が買えずに苦しんでいる状況が続いている。一方で特許が無ければ民間企業である製薬会社が薬を開発・生産し続けることは難しいという一面もある。

 ルクセンブルクは多くの製薬会社を国内に持つ国である。そこで大使としては、企業側の利益を最大限に図りながら問題解決へ向けて努力した。強制承諾権という企業の利益を損なう可能性のある現在の制度を、より現実的なものへと修正するよう訴えた。決議案作成グループの崩壊などを経験したが、最終的には決議案を提出し、十本出た決議案のうちで唯一の実効性を伴う「決議」として可決された。
 全米大会では外国人との間で価値観の相違が露呈して戸惑う場面があった。それでも交渉の中でお互いに理解しあって一つの形にできたのは貴重な経験であり、今後活きてくると確信している。





 協調性VS.強調性
           2年 沼田 

 全米大会と全日本大会とでは随分様子が違った。日本人は一般的に協調性があるので、資料に基づいた論理的な説明を聞いてもらい、理解してもらうことができた。しかしアメリカ人は協調性よりも「強調性」を大事にする傾向があり、論理しか準備していなかった一日目は、なかなか意見を尊重してもらうことができなかった。

 そこで、二日目は気合も準備した。アメリカ人の勢いに負けずにかたくなに主張を続けたところ、耳を傾けてもらうことができてグループもまとまり、ほぼ思い通りの決議案を提出することができた。この決議案は可決された二つのうちの一つとなった。
 今回の会議の様子を通して、アメリカと日本の文化の違いについての理解をさらに深めることができたと思う。また、会議以外にも、日本領事館訪問、国連本部見学などといった普段ならばできないような貴重な経験をすることが出来て、とても有意義な五日間を過ごせた。



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平成22年(2010)6月30日改訂