えんじゅ:301号  


 

 

中学第三学年
 ニュージーランド研修


 中学第三学年(参加者二七六名)のNZホームステイ研修は、三月に第一団(ワイカト地区)八日〜二十二日、第二団(ウエリントン地区)九日〜二十三日の日程で行われた。研修内容は、各学校の授業への参加、小学校訪問、校外活動等盛り沢山であったが、中でも生徒の心に深く刻まれたのは、ホストファミリーや現地生徒との交流だったようだ。今回は行く先々で「これ程話す日本人は初めてだ」と言われた程、生徒達は常に自分から積極的に交流しようとする姿勢を見せていた。殆どの生徒が英語を学んでまだ三年程。言語面では障害も少なくなかったはずだが、現地の子供達と一緒に裸足で、笑顔で走り回る彼らの間には壁はもはや存在していなかった。海外に行くと文化の違いを知ると人は言う。しかし生徒達は、違いを学びつつも、〝仲間〟として多くの共通点を見出だしていた。そしてその中で、人と人とを繋げる言語の力も確かに感じ取ったようだ。  最終日、現地の生徒とホストファミリーから次々に言われた言葉がある。〝Thank you for bringing your students here.(あなたの生徒達をここに連れてきてくれてありがとう)〟NZでの二週間、生徒達は多くを学んだ。しかしそれだけではない。彼らも確実に、NZに何かを残してきたようだ。
 

イギリス研修


 三月十九~二十八日の十日間、幕張生一四名、渋谷生六名の計二〇名で研修をおこなった。前半はボーンマスに滞在し、各ホームステイ先から語学学校に通った。語学学校でのアクティビティでは自国の文化を発表するという機会にも恵まれ、日頃の学習成果を存分に発揮することができた。後半の行程は、オックスフォードをはじめとする地方都市の観光と最終日にはロンドン市内の観光をした。初めてのホームステイだった生徒や海外大学進学に夢を膨らませた生徒など、それぞれが有意義な時間をすごせたようである。
 

シンガポール研修


 三月十八日から二十七日までの十日間、本校六名と渋谷高八名の、合わせて十四名の生徒がシンガポール研修に参加した。  この研修の特徴はラッフルズインスティテューションとの交流と巡検である。週末を含みラフルズの生徒宅にホームステイをしながら学校に通い、現地の授業を受けたり、国会訪問などをしたりした。また後半の三日間は我々のグループのみでシンガポールの文化や実情を知るための巡検を行った。  ラッフルズでは生徒や先生方が大変手厚くもてなしてくれ、シンガポールや日本について奥深い話ができた。また、地理の授業では本校生徒が日本のリサイクルの実情についてプレゼンをした。シンガポールでは日本のようなゴミの分別回収がほとんど行われておらず、ラッフルズの生徒は感心していた。  巡検ではイスラム教のモスクやNPO団体を訪問し、大変積極的に質問をしていた。全体を通して生徒の満足度が非常に高い研修であった。
 

SGHシンガポール研修


 三月十九日より七泊九日の日程で、高校一年生八名が参加し、第三回SGHシンガポール研修が実施された。  今年のリバーバレー高校訪問では地理の授業に参加し、水に関する研究を行う生徒たちと交流した。エスニックストリートでは、経験豊富なガイドの案内で、歴史、生活様式、食文化、宗教など多岐にわたる内容を堪能した。キッコーマン研究所では研究員の佐藤様に今年もお世話になり、研究からビジネス、進路選択の話題まで、生徒の質問に丁寧にお答えいただいた。  どの訪問先でも生徒たちは大いに啓発され、活力を得て帰国したようだ。