笹津駅北の謎の道

1.踏切にて

笹津の温泉に泊まる機会があって、なんとなく笹津駅の近くを散歩しているとこんなものを見つけた。

謎の道

線路に並行する未舗装の道路。踏切の左右に延びているが用途は不明だ。立ち入り禁止とも書かれていないので少し調べてみることにした。 とりあえずは駅がある左側の道を進んでみる。

道が砂利敷きなので、一瞬隣と同じように線路が敷かれていたのかとも思ったが、鉄道用の砂利に比べていささか小さめな気がする。まさかJRの保線通路ではあるまいし…。 しばらく行くと道は左にそれていた。

が、状態からしておそらく、この道の本来の進路は直進なのであろう。はるか向こうに笹津の駅が見えた。

2.謎の祠

先ほどの踏切まで戻ってきた。先ほどは左の道に行ったので、今度は右側の道を進んでみる。

けっこう苔むしていて最初は砂利敷きではないのかと思ったが、少し行くと道のわきの砂利が見え始めた。

この謎の道はJRの線路と並行しつつも間には木々が立ち並んでおり、先ほど述べたJRの保線用通路という説は間違いだということがわかる。 というか、仮に保線用通路だったらこんなに立派な道を造る必要性はないだろう。
左の道は田んぼに特攻しながらも別のところにつながっていたのに、こちらの道はすぐに行き止まりになってしまった。

あまりにも唐突な終わり。本当にこの道の目的はなんなのか?
唯一考えられるのは左側にある小さな祠だが…、こんなに小さな祠がこの道の存在意義になるのだろうか…?
そもそもこの祠の正体とは…?

祠のわきには「延命地蔵尊」と書かれた、いかにも手入れされていなさそうな柱が立っていた。

横を見ると「昭和29年10月建立」とある。それなりに古いものらしい。(ちなみに右下に見える「西大…」というのはこのあたりの地名である「西大沢」を指すものと思われる)
この道は本当になんなのだろうか?あの祠の為に作られた道とは到底思えないし、かといって保線用の道でもない。
砂利敷きであることからなんらかの廃線跡だろうと推測してみても、こんな路線は聞いたことがないし、だいたいあの祠のところで終わっているというのはどういうことなのか? まさかこんなところまで駅の構内側線が延びてきていたとは考えにくいし、複線化用地としてもなぜこの場所で途絶えているのか不明だ。きつい勾配の中にある駅に設けられた加速線の類かとも思ったが、笹津駅周辺はそんなに勾配がきついわけでもない。
これほんとになんなんだ?
―後編に続くー