えんじゅ:139号

高1広島研修旅行

10/22〜24

高一の研修旅行は平和学習をメインテーマに広島でおこなった。

行動は班単位で、広島市内に限らず宮島・呉・尾道・岩国などを訪れる班もあった。 また広島でも現地集合とし、初日早朝六時台に東京を出発する班もあれば、 経済性を優先して団体券を組んで行く班もあった。

今回の旅行では本校の「自調自考」の精神を尊重し、 班行動が予定通りかを調べるチェックポイントは設けなかった。 そのことによって生徒が現地で判断して弾力的に予定を変更し充実した見学ができる。 それが生徒には新鮮らしく「チェックポイントはないんですか?」と尋ねてくる生徒もいた。 確かに不安はあったが、彼らは今回の旅行を貴重な機会ととらえ積極的に行動していたようである。

平和学習のための見学場所として、爆心近くながら生存者がいた地下室や、 広島城に残る師団司令部地下壕跡、被爆した本川小学校旧校舎の一部に出入りできるように設定した。 これらの施設を訪れた生徒は、当時の様子を残す古い建物の中で 「そのとき」のことを想像しないではいられなかったであろう。

夜は「ヒロシマを語る会」の原廣司さんに講演をしていただいた。 原さんの真剣なお話に生徒達は私語もなく聞き入っていた。 平和の灯火がもつ正しい意義(核兵器がなくなれば消す)や、 平和記念資料館でさえ被害の実態をあらわしきれていないという内容は、 普通に見学していたのでは汲みとれないことであった。

今回の旅行を通して平和という言葉の重さを少しでも感じられたのなら 非常に価値のある流行であったといえる。

 広島城にて

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平成12年(2000)12月18日改訂