えんじゅ:139号

あをによし 奈良の都は…
中3修学旅行

 中三の修学旅行は十月二十一 日から三泊四日の日程で行なわ れた。中一、中二の宿泊研修と 大きく異なるのは、日数が一日 増えたことのみならず、生徒達 の行動にほとんど規制がないこ とである。見学地の範囲こそ指 定されたものの、四日間の行動 は各班ごとに自由に決められ る。それには当然、綿密な行程 表が必要になってくるので、生 徒個人のテーマ決めや行動班づ くりは一学期の半ばに終了し た。そして夏休み中の事前レポ ート・マイガイド作成などの準 備を経て、いよいよ「いにしへ の郁」奈良へと赴いたわけであ る。

 室生寺・落慶なった五重塔前にて

 当日の朝、携帯電話に「欠席 遅刻共なし。参加予定生徒は全 員予定通りの新幹線で奈良へ向 けて移動中」の一報が入った時 に、これから始まる四日間が前 途洋々と開けているように思え た。そして中学校の研修の集大 成として、この修学旅行が生徒 達にとって大いに意義のあるも のになるだろうと確信した。

 柳生の里・家老屋敷前にて

 三日目は一日中雨に降られた ものの、残りの三日間は好天に 恵まれ、ほとんどの班が行程表 通りに行動できた。ひと口に 「奈良・大和路」と言ってもそ の範囲は広い。しかもテーマが 一人一人違う訳だから見学地も 様々だ。生徒達が何を見、何を 感じ、何を問いかけ、何を答え てもらったのかを知るのが楽し みだ。事後レポートや紀行文に 期待したい。

 大きなトラブルもなく、無事 に三泊四日を過ごすことができ たのは、ひとえに生徒一人一人 の自覚があったからに外ならな い。ホテルでのマナーも概ね良 好で、一般客からの苦情は一切 なかった。

 長谷寺・回廊にて

 奈良という「いにしへの都」 で、「未来を生きる」生徒達は、 確実にひと回り大きくなって帰 って来たようである。


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平成12年(2000)12月18日改訂