English Model Lecture “The science of the world’s music”

11月9日(水) 第一啓発室を会場に、GLFCセミナーの一環として、慶応義塾大学より環境情報学部准教授のPatrick Savage先生をお招きして、”The science of the world’s music”をテーマに、モデル授業を実施いただきました。当日は中3から高2の生徒、33名が参加しました。本セミナーは質疑応答等も含めて、すべて英語で実施されました。
以下、セミナーの内容を紹介します。

 今回のセミナーのテーマ、”The science of the world’s music”は、新しい学問領域になります。Savage先生は、民俗学と心理学の学位を有しており、それら従来の学問領域から音楽にアプローチする手法をとられており、いわゆる「音楽学」とは異なる内容で、セミナーは展開されました。先生は、日本国内での受賞歴をお持ちの民謡歌手でもあり、はじめに、セミナーの紹介の端緒として、民謡の一節を歌われました。その歌声のすばらしさに、生徒たちは驚嘆していました。さらに、アメリカのミュージシャン、ティンバレイクのヒップホップ楽曲に合わせて民謡を歌うというパフォーマンスを披露いただきました。ちょうど、ディスクジョッキーの「ミックスプレイ」のように聞こえましたが、これは、「なぜ、文化的背景の異なる、日本とアメリカという遠く離れた場所に根付いた音楽が、相似しているのか」という先生の問題提起を、わかりやすく明示したものでした。

先生が所属する慶應義塾大学の研究室(Comparative and Computational Musicology Laboratory)には、日本全国から、この音楽研究の新領域を学びたい学生が、数多く集まっています。その一人に、故郷の奄美諸島の島唄を世界に広めたい学生がいます。彼は、世界の他の音楽とのコラボレーションを通じて、島唄をさらに発展させようと試みています。 Savage先生たちの研究室は、このような新しい音楽ジャンルの構築を目指しているのです。

セミナーのあと、セミナーの内容や、音楽家としての先生についてなど、生徒たちから質問が続きました。
 一部を紹介します。
Q 先生の最も得意な楽器は何ですか。
Ans ピアノやギター、三味線など色々弾けるけど、メインは歌です
Q.先生が学んできた民俗学や心理学が、音楽研究とどのように関連していますか。
Ans 音楽を聞くのは人間であり、人間の脳であるから、それを分析するうえで心理学が貢献しています。

 セミナーはとても興味深い内容で、生徒たちが熱心に聞き入る姿がとても印象的でした。講義のあとでは先生との記念写真を求める生徒もいました。本校からの講師派遣の要請に快く対応いただいた慶応義塾大学、そして素晴らしい講義をいただきましたPatrick Savage先生に心より感謝いたします。